「阪急3000系 3052F」完成
「阪急3000系 3052F」の完成だ
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 6月の末ごろから制作を開始していた「阪急3000系 3052F」が完成した。以前制作した3064F同様、スカート付きの宝塚線仕様で制作している。3052Fと3064Fは入れ替わりで神宝線間を移籍しているので、厳密には両編成を(両方とも宝塚線仕様で)並べることはできない。資料には3052Fに付いていたスカートを3064Fに設置したとも書いてある。しかしそこは模型の世界、特に私はそういうことを気にしない――むしろ模型ならではと両者並べて楽しむつもりである。

今回はクーラーの間隔が狭い編成だ
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比較用に3064Fよえい
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 上が今回のもの(宝塚方先頭車3007)、下の写真は比較用に3064Fの同じく宝塚方先頭車3015を用意した。今回作った編成は、クーラーが「スイープファン付き」となったもの。クーラーカバーの違いは写真では認められず、模型としての違いは設置間隔のみとなる。クーラーの位置が中央に寄ったせいか、先頭車アンテナの位置も引き寄せられるように後退している。方向幕は改造時期の違いに伴って設置場所が異なっており、今回の編成ではキットのモールドが活かせる。床下機器は原形5100F以来採用が続く武蔵模型工房設計の3Dプリント品だ。3007と3015の僅かな際も再現されていて、素晴らしいというか頭が下がる思いである。

左が3064Fで右が今回の3052F
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 同じ3000系ということで、今回は3064Fでの課題を踏まえての制作となった。先頭車では宝塚線用のスカート。キット付属のスカートは形状が違うタイプなので完全自作である。前面中央に僅かに折れがあるのだが、3064Fではプラ板の曲げが弱く気が付くとほぼ真っ直ぐに戻っていた。今回はより強めに曲げたのだが……写真で見るとよく分からない。あまり曲げすぎても尖って変な感じになるし、どうするのが正解なのだろう。「曲げ」ただけではダメで、やすり掛けで面出しして折り目を強調すべきだったのかも。

もう一つの課題(上が3064Fで下が今作)
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 もう一つの課題はパンタ車の配管だ。写真上が3064Fで下が今回の。太い管と細い管、実物はもちろん平行に走っているのだが、私の手では精度が出せずぐにゃぐにゃに……。今回多少マシになったとは言えやはりイマイチ。この辺は手作業の限界なのか。
 なお配管は3064Fが灰色9号、今回ねずみ色1号で色差ししたため色が異なっている。意図があって変えたわけではなく、「配管の色差しは当然ねずみ1号だろう」と塗ったら前のと違っていただけ。灰色9号の方がコントラストが付いてカッコいい気もするので、後日気が向いたら塗り直すかもしれない。
 スイープファン付き編成では、パンタなし車とパンタ車でクーラー搭載間隔が同じになっている。当然再現しようとしたのだが、グリーンマックスのパンタグラフがスケールより大きいせい?か妥協せざるを得なかった。パンタ位置を誤魔化すことも考えたのだが、やりすぎると車端部の屋上機器に干渉する恐れもあったので諦めた。

車端部屋上機器(左3064F、右が今回の3052F)
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 上の説明では抜けているが、元々スイープファン付き編成はそうでない編成に比べてパンタグラフ設置位置が車端側へずらされている。機器類の少ない方は設置スペースに余裕があるせいかそのままズレただけだが、写真のサイドは配置が異なっている。もちろん模型でも再現(写真右側)。なおこの個所の配管類は3064F同様完全に端折っている。ヒューズ箱から伸びるゴム管?ぐらいは入れた方が見栄えがするとは思うのだが……。ま、その辺りは後から追加加工もできるので、そのうち余裕が出たら考えよう。
 今回はヒューズ箱の下の板が浮いているところを再現しようと、プラ板を1枚噛ませてある。効果はあったが、同時に板厚が目立つことにもなりやや微妙なところ。プラ板の裾を斜めに削り込むか、もっと薄いプラ板を使うべきだったか。

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 阪急3000系は通算4本目にしてこれがラストになる予定である(*1)。武蔵模型工房さんが非冷房3000系用床下機器を作ってくれたらもう1本、非冷房時代で作ろうとは思ってますがね。この辺りは鉄コレの非冷房3000系が出るか否かにかかっている? 鉄コレが出ても床下機器が作ってもらえるかどうかは不明だけど。ところで、鉄コレの阪急3000系非冷房ってまだ出てないよね?
 1本目はいつ作ったかも覚えてない旧作中の旧作。廃棄こそしていないものの解体寸前の登録抹消戦力外通告状態だ。そこから20年?経って進歩した部分もあれば残った課題もある。自分の中で阪急が最優先なのであればもっと突き詰めるところなのだが、そうではないのでこのぐらいが現実的なところかと。とは言え、今日書いたスカートと配管(付き屋根)に関してはチャンスがあれば再挑戦したい。どちらも車体本体と分離できる構造になので、そこだけ作り直すことが可能だ。特に3064Fに付けたスカートはいつか改良版に置き換えたい。

*1 長期計画7周目の阪急は3000系ではなく3100系である。

(2024.08.15)
 制作過程
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