使い切る

鉄道模型業界では「ゴム系接着剤」と呼ばれているモノ

  鉄道模型を作るときにほぼ必ず使うのが接着剤。一口に接着剤といっても何種類かあって、スチロール樹脂を接着するときには田宮模型の「タミヤセメント」を(2種類ある)、金属とプラスティックを接着するときは瞬間接着剤を(これも何種類かある)、ホワイトメタルのパーツを強固にくっ付けたいときはエポキシ樹脂系接着剤を、と言った具合に使い分けをする。この他に鉄道模型趣味界では「ゴム系接着剤」と呼ばれるものがかなり便利である。主に塗装後にパーツを取り付けるときに使う。タミヤセメントも瞬間接着剤も、塗装後に使うとはみ出したときにかなりみっともない。そしてはみ出さないように、なおかつ必要な強度が充分に出る量をパーツに塗布するのは極めて難しい。1個2個ぐらいならともかく、10個20個と取り付けていると必ずどこかで集中力が切れる。それはすなわちはみ出て、塗装面を傷めてみっともない模型を作ってしまうことを意味する。エポキシ系は……面倒な接着剤なのであまり使いたくない。というわけでフルに活用されるのがゴム系接着剤。これとて所詮はみ出してしまうのだが、はみ出した後の処置がラクチン。ゴム系接着剤に使われている溶剤も塗装面を侵してしまうようだが、少しでも乾き始めるとほとんどその心配がない。ゴム系接着剤は生乾きのときに一番接着力が出るのも好都合。はみ出した場合、爪楊枝の先でクルクル巻き取るようにすると余計な分を除去することが出来る。というわけでほぼどんな車両であれ、仕上げの段階でお世話になるのがゴム系接着剤。他の接着剤ではくっ付けにくい窓ガラス――その実態は塩ビ板――を取り付けるときにはほぼ必須と言っていいだろう(とはいえ、両面テープ派な方もおられるようで)。先日の新潟色の場合、屋根のベンチレーターや避雷器、前面のワイパーなどの塗装後に取り付ける部品のほとんどがこのゴム系接着剤によるものである。唯一パンタグラフだけが、穴と取り付け足の相性抜群で接着剤なしで取り付けてあるが。
  そんなわけで、他の接着剤よりも減りが激しいゴム系接着剤。私は某メーカーのGクリアーというものを愛用(これの強力タイプでクリアーじゃないものもあって、部位によってはそちらも便利)。大体1年で一本前後かな?使い切っているような気がする。通常、仮定でこの手のチューブ入り接着剤が最後まで使われることはあんまりないだろう。が、私の作業台ではこのように……最後の最後まで搾り出されて無残な姿を晒しております(笑) 70系他新潟色の最終作業中に、いよいよもう搾り出せなくなってきて"引退"。画像で後ろに写っている新品に世代交代しました。あまりにもたくさん使うので、それまでは50ml入りのパッケージだったんだけど今回からは170ml入りの大きなチューブです(笑)

(2010.03.20)

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