『空の軌跡 the 1st』クリアした
タイトル画面のスクショ(クリア後は変化するのだが、ネタバレ回避のためにノーマルの方を)

 9月20日に発売された『空の軌跡 the 1st』を先日クリアしたので、いろいろと綴ってみる。

 本作は2004年発売のロールプレイングゲーム『英雄伝説VI 空の軌跡』(後に『英雄伝説 空の軌跡FC』と改題。本頁では以下『FC』と略記)のリメイク版である。続編に同『SC』と『the 3rd』がある。私は3本揃った後、さらに続きの『零の軌跡』が出る前の2008年にプレイ。敢えて詳しいことは書かないが、『FC』のエンディングに衝撃を受けて大ファンとなった。今でも「一番好きなRPG」は『空の軌跡』であり、「一番好きなゲームのキャラクター」は本作主人公のエステル・ブライトとその幼馴染ヨシュア・ブライトである。

ゲームのとある場面
どうしてここを選んだかは後述

 『FC』ではドット絵のSDキャラだったが、リメイクでリアル頭身に。フィールドも完全3Dとなり現代風のゲームとなった。RPGの肝となる戦闘は、アクションRPG風の「フィールドバトル」と『FC』からスタートした『軌跡シリーズ』特有の「コマンドバトル」の切り替え式になったのが新しい(フィールドからコマンドへの一方通行で、イベントバトル等は最初からコマンドバトルである)。コマンドバトルへの切り替えはほぼシームレス。ちょっとした演出やキャラクター配置の修正などは入るものの画面の暗転などはなく、今まで移動していたフィールド上でそのまま戦う。フィールドから街の出入りなども同じく画面の切り替えがないので、没入感が高い。
 ところでこのスクリーンショットは、ゲーム後半のとある場所にて。エステルとヨシュアが行方不明のドロシー(サブキャラクター)を探しに行って無事発見したところ。ドロシーの職業は雑誌社に勤めるカメラマンで……つまりはそういうことである。私はドロシーの写真の才能に嫉妬しているのである。

本作主人公……訳あって普段と違う装いなのだが、多分このシーン人気があると思うのでチョイス

 マップには各種イベントが起きる位置が表示されたり、主要ポイントは一度到達するとその後はショートカット出来たりと、親切機能が多数追加されている。特に本シリーズの場合、最強武器を手に入れるために集めないといけないアイテムがあり(『FC』『the 1st』では『カーネリアン』というシリーズ小説)、これがまたゲーム製作者の悪意を感じるレベルで見落としやすい(手に入る期間が非常に限られている上に、「急いで○○に行かなきゃ!」という時に逆方向の街に行って特定人物に話し掛けないといけない、など)。今作ではマップの確認さえ怠らなければ容易に全部揃えることが出来る。その最強武器も、『FC』ではエステル用かヨシュア用どちらか一方を選ぶ必要があったのだが、今回は『カーネリアン』全巻セットと引き換えに両方譲ってもらえるようになった。よっ、太っ腹!

本作ヒロイン( 大嘘 )
訳あって普段と違いすぎる装いのヨシュア君

 ストーリーはもちろんのことながら不変。セリフ回しは少し変わったところあるかもだが(未確認)、特に気になる場所はなかった。サブクエストが多少追加されたりもしているが、既存のクエストに関してはメイン、サブ共に内容の変更はなく、ボーナスポイントがもらえる選択肢や行動も『FC』と同じなので、『FC』の攻略資料がそのまま今作にも使えた。フィールドマップについても変更らしい変更はなく、モンスターの溜まり場みたいなのが追加されたのと、あと各都市(各章)で1ヵ所ずつ少しだけ移動できる範囲が広がり、宝箱が配置されていたぐらいかな。

主人公のライバル(こちらも嘘です)
やはり普段とは違う装いのクローゼ

 体験版では難易度が大幅にアップしていて面食らったのだが、製品版では普通に?(製品版の一周目序章はプレイしていないので要検証ではある) 攻略としては、『FC』で強かったステータス異常に修正が入って同じ手段は通用しなくなっていた。一方でプレイヤー有利な要素も多数あり、特に3章あたりからは顕著に難易度が低下しているようにも感じられた。ラスボス戦すら、セッティングをガチガチに固めずとも何とかなってしまった。

 そして問題のエンディング。ここ最近、小説『八咫烏』シリーズやゲーム『NieR:Automata』で「読者/プレイヤーのメンタル削って来る……」と愚痴ったが、そう言えば私が一番抉られたのは『空の軌跡』であることを思い出した(笑) もちろん既にネタは割れているのであの日のような衝撃を受けるはずもないのだが、それでも忘れることはない。コントローラーを手にしたまま固まって、呆然とエンディングを眺めたあの日のことを。深く深く、『星の在り処』が私の心に刻み込まれた瞬間を。

 あの日の時と違って『SC』に相当するものがまだ存在しないので、2周目のプレイを開始した。『FC』では2周目引き継ぎ等が一切なかったのだが(移植作ではあったかも)、今回はレベルや持ち物と言ったものがある程度選んで引き継ぎできる。私はうっかりミッションを一つ見落としていた他、思ったより取りこぼしが多かったので、サクッと2周目を終わらせたくて「敵レベル+50」以外の項目全てにチェックを入れて開始した。ただ、ミッションはともかく開けていない宝箱に関しては雲を掴むような話なので、2周目と言えど埋められる自信はない。2周目が終わって飽きていなければ「敵レベル+50」での3周目に入ろうと思っているので、そこまで行けば流石に何とかなるかな……。
 『the 1st』の続きは来年出るのではないかと言われている。実は『FC』はそれなりの回数クリアしていて内容もよく覚えているのだが、続きの『SC』に関しては、途中長い部分があったりもして2回目以降のプレイはいずれも途中で放棄している。『the 2nd(仮)』が出たら、きちんと最後までプレイしたい。

(2025.11.18)
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