OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F/3.5 Macro
オリンパスのマイクロフォーサーズ用レンズである。
「鉄道模型制作報告」の写真はパナソニックのGX7 MarkIIを使っている。買ったはいいがあまり気に入らなかったカメラである。やや粉塵の多い模型制作部屋に置きっぱなしにして壊れてしまっても惜しくない、という理由で抜擢された。キットレンズは最大撮影倍率がイマイチなので、オリンパスのE-PM2のキットレンズを使っていた(それとて十分な接写能力を有しているわけではないが)。本体はどうってことないのだが、レンズの方が一昨年ぐらいから調子悪くなってしまった。それでも使って使えないことはないので引き続きそのレンズで撮影していた。本当は買い直したかったところなのだが、現行の同スペック帯のレンズはパワーズーム化されて、パナソニックのカメラ以上に気に入らなかったのでそのままになっていた。
先日、「OLYMPUS」ブランドの60ミリマクロが生産中止になったと聞いた。マイクロフォーサーズはあまり好きになれないが、オリンパスは思い入れのあるメーカーである。60ミリマクロは発売当時にちょっと欲しかったレンズであり、マクロレンズなので模型を撮るのにも適している。値段もそう高くないので買っておこうか……と悩んだものの使いどころが難しい。模型を撮るのに適しているとは書いたが、35mm判の120ミリ相当の画角はやや狭い。正確には被写界深度が浅くなるのが痛い。絞って何とかしようとすると露光時間を長くする必要があり、レンズに手振れ補正が付いていないので苦しい。買ってもいいが、「制作報告」用としては使いにくそうだ。
悩んでいる最中に、もっと焦点距離の短い30ミリマクロレンズがあるのを思い出した。調べてみると、期待した通り60ミリよりもさらに安い。買うならこっちだな……と思うと同時に、本気カメラとして見ていないマイクロフォーサーズに新たにレンズを追加するのか?という制止要素もあった。今持っているレンズでも撮影自体はできるのだ。一方で、現在最も使っているシステムはマイクロフォーサーズである。毎週のように更新している「鉄道模型制作報告」担当は強い。そしてこの「制作報告」は最低でもあと5年ぐらいは続ける予定だ。使用頻度を考えたら、3万円ぐらい十分に元が取れる。今使っているキットレンズのようにズームで画角調整することは出来ないが、接写能力によるストレスから解放されるのは大きい。その存在に気付いてから僅か3日ほどで「買うか」となった。
キットレンズがどのように壊れたのかというと、絞り。絞りが少し絞られた状態で動かなくなった。新レンズで撮影して分かったのが、どうやら2〜3段ほど絞られた状態だったようである。これまでは本体側の手振れ補正能力ギリギリまで露光時間を長くする必要があったのが、レンズを新しくしたことで余裕が生まれた。撮影距離の制限の事実上の撤廃を期待して買ったところに嬉しい誤算が付いてきた。尤も、撮影倍率が高くなるということは被写界深度が浅くなるということで、やっぱりある程度は絞って撮影したいのだが。
60ミリマクロの生産中止は、「OLYMPUS」から「OM SYSTEM」へのブランド変更のためではないかとも言われている。既にオリンパスはカメラ事業から撤退しており、今後「OLYMPUS」のロゴが付いたカメラやレンズが新たに発売されることはほぼないだろう。30ミリマクロもいずれは同じ措置となるか、あるいは新ブランドへの引き継ぎなしに生産中止となる可能性もあるが、どちらにせよこれが私の買う最後の「オリンパスの製品」となるはず。かつてはオリンパスOM-3Tiを愛用していただけに寂しさもある。フィルムからデジタルに移行したとき、マイクロフォーサーズシステムの画質に今一つ満足できなかったとき、それぞれ「さよならオリンパス」したつもりだが、三度目にして今度こそ最後の「さよならオリンパス」である。
(2025.02.04)
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