鉄道模型制作報告
「旧型国電 42系原形 第二期」その10
ほぼ塗装直前状態

 車体はほぼ塗装直前状態まで持ってこれた。細かいところのチェックと、あと下回りとの調整ができたら塗装工程へ移れる。

モハの配管など
左:昭和8年度モハ42  右:昭和9年度モハ43

 昭和8年度と9年度(*1)でディティールに差がある。配管自体は同じかもしれないのだが、昭和9年度製造からランボードが付くようになったようで、模型ではその関係で変化が生じた。あと、この時代は母線と空気作用管の位置が奇数向きも偶数向きも一緒だったようだ。第一期は半信半疑で奇数偶数共通設計で作ったが、今回は「九信一疑」ぐらいの確信がある。あと、第一期では配管カバーの付いている範囲を間違えていた? 敢えて第一期と揃える考え方もあったが、より正しいであろう形態で作った。

*1 前回まで「度」を付けていなかったが、どうやら「年度」が正しいようだ。昭和8年に完成した42系の車両は存在しない(早いもので9年の1月)。

ガイコツ型テールライト
説明用写真撮り忘れたので、1枚目より切り出し

 ガイコツ型テールライト(おそらく俗称)は専用部品を使うのではなく、金属パーツに小加工してそれらしく見せかけている。銀河の「半流用テールライト」の表裏を反対に差し込み、「アゴ」の部分にプラ小片を接着する。私の知る限り、市販品のガイコツ型テールライトは点灯化に対応していないため、将来のライト点灯に備えてこのような方法を取っている。ええ、最近ライト点灯化してないけれど、諦めたわけじゃないんですよ。
 ちなみに、終戦直後の写真を見ていると……右側の銘板の上からガイコツ型テールライトが取り付けてあったりして、もしその時代の形態で作る となると銘板は諦めることになるかな、と。

渡り板

 渡り板をは以前からプラ板自作しているのだけれど、あまり写真載せたことないような気がする。t0.13のプラ板を4mm×3mmにカットし、少しだけうわすぼまりになるように削る。ヒンジ?は別途t0.1などのプラ小片を接着。もう少し凝ってもいい気もするのだが、細かいのであまりやる気が起きない。

ヘッドライト

 ヘッドライトは銀河モデルの100wタイプを取り付ける。これまた将来の点灯化に備えて光ファイバー線を通せるように穴を開けておく(当然車体側にも)。ちなみに同じパーツを使った第一期や東急3000ではライトレンズを付けていない。ライト本体とライトレンズの形状が絶望的に合わないのだ。透明レジンを流し込むことも考えたが、レジンは黄変の可能性がある。というわけで、いい方法が思いつくまで放置することにした。
 ところで。銀河モデルは一昨年に代表の方がなくなったそうで、廃業はしていないようだが事業再開の目途は立っていない模様。汎用性の高いパーツは市販在庫がなくなって久しい。先述のテールライトのパーツは手持ちがまだ豊富にあるのだが、100wタイプのヘッドライトは今回で使い切ることになる(予備もないため、飛ばして失くしてしまうとアウト……一回飛ばしちゃったけど奇跡的に回収できた)。東急3000系っぽいものの追加制作時には250wタイプで誤魔化すことになる他、次に旧国の原形を作るときは、前回の東急3000から取り外して持ってくることになる(その際はもちろん、外した100wに代わって250wタイプを取り付ける。東急3000のオデコにはちょっと大きいだけなのだが、原形旧国の額に250wは無理があると今回試していて判明した)。

 銀河モデルもそうだが、タヴァサのパーツもJoshinスーパーキッズランド日本橋で欠品が目立つ。幸い売っているときに少しずつ買い溜めた分があるので今すぐには支障は出ないが、長期計画完走には心許ないものもある。「優先順位」を付けてそちらから作って行き、パーツが足りなくなったところで順位が低いものを諦める、といった考え方が必要になるかもしれない。ベンチレーターのように代替品が用意できそうなものはいいんだけど(*2)。

*2 トミックスの「PB-104」を使っているのだが、市販在庫が尽きて結構経つ。大量にストックしたつもりだが当然かなり減って来た。精神的な安心のために再生産を待ち望んでいる。パーツ自体は「HG103系」シリーズで使われているし、たまにだが「72・73系」の新製品も出ているため廃版ではないはず。「新・旧タイプ」抱き合わせがネックで分売しなくなったのだろうか? 代替品としてはグリーンマックスから出ているものがあり、形状は甲乙付け難いぐらいに優秀だ。取り付け脚の太さが異なるため台座の流用が難しく、出来れば最後までトミックス製品で行きたいなあと。

(2024.06.09)
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