橘雪翼の、侃侃諤諤喧喧囂囂

平成22年1月上旬分

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平成22年1月10日

FFXIIIは(FFとしては)面白くない 〜戦闘編2〜

  昨日の話題に出てきた「オプティマ」の説明をしよう。FFXIIの「ガンビット(キャラクターの行動パターンを決めるプログラム」に相当するものであり、FFXIIIの戦闘システムの核となるものであり、そしてプレイヤーが唯一戦闘中に頭を使って判断すべき部分と言える。さて、実はオプティマの話に入る前に「ロール」を説明しないといけない。この「ロール」が昨日「たたかうとファイアを同時実行できない」と言った理由でもある。さて「ロール」とは。RPGは「ロールプレイングゲーム」の略であるが、要はその「ロール」である。日本語で言うと「役割」。FFXIIIにはジョブという概念がないが、敢えて言うと「ロール」がFFXIIIにおけるジョブと言うことになる。ロールには6種類あって、アタッカー、ブラスター、ヒーラー、ディフェンダー、エンハンサー、ジャマー。アタッカーとブラスターが主に攻撃を担当し、ヒーラーが回復、ディフェンダーが防御、エンハンサーは味方の強化でジャマーが相手の弱体化及び妨害。ジャマーの語源は「邪魔」(相手の邪魔をする)か? 各キャラクターで担えるロールには現時点では制限があるが、おそらく最終的に全キャラクター全ロールが使えるようになるものと思われる。そしてある種当たり前だが、各ロールで使えるアビリティが決まっている。その決まり方がFFXIIIではちょっと制限が強くもある。例えば「たたかう」は……アタッカーしか使えない。そして「ケアル」はヒーラーにしか使えない。今までのFFなら、回復担当の白魔道師でも「たたかう」をコマンドして敵を攻撃することができた。しかしFFXIIIではできない。敵が攻撃できるのはアタッカーとブラスターだけ。そしてヒーラーが回復の片手間に味方を強化する「プロテス」や「シェル」、あるいは敵の行動を遅くする「スロウ」を使ったすることもできない。それらはエンハンサーだったりジャマーだったりの専売特許になっている。
  そんなわけで応用の利かない「ロール」だが、もちろん戦闘中に変更することができる。但し、その変更は個別にはできない。それが「オプティマ」というシステムだ。オプティマでは、各キャラクターがどのロールを担うかの組み合わせを設定する。例えばバトルメンバーが2人のとき、オプティマで「アタッカー、ブラスター」という組み合わせと「ヒーラー、エンハンサー」という組み合わせの2つをセットしておく。戦闘開始時、「アタッカー、ブラスター」でスタートするのだが、途中HPが減ってきて回復が必要になったら「ヒーラー、エンハンサー」という組み合わせに変更することになる。ここで「片方に攻撃させながら残る一人に回復させよう」と思ってもできない。ヒーラーを含む組み合わせは「ヒーラー、エンハンサー」しかないのだから。もし攻撃しながら回復したいのであれば、あらかじめ「ヒーラー、ブラスター」という組み合わせをセットしておかないといけない。なお、オプティマには6つまで登録できる。6つしか登録できないので、(バトルメンバー3人が全ロールを使えるとした場合の)216通りの中から6つを選択しないといけないということでもある。要は事前準備が非常に大切と言うことであり、それはFFVやFFT系のお約束でもあり、別にFFXIIIが特殊ということでもない。また新しい形の違った形でプレイヤーを楽しく悩ませるシステムである。でもFFXIIIはつまらないと言わざるを得ない。何故か。それはシステムそのものに責任があるわけではない。ストーリー上の展開が戦闘に与える制限がつまらなくしている。
  ゲーム序盤、バトルメンバーは2人だった。ライトニングとサッズ。スノウが出てきたとき3人だったが、スノウ以外の2人は二度とバトルメンバーには入らないような感じである。そしてヴァニラとホープ。途中、一行が合流して3人で戦うシーンが続くのだが、またばらばらになって2人ずつが基本になってしまった。さて、先ほど書いたロールであるが……当たり前だがバトルメンバーが2人のときより3人のほうがバリエーションが多い。数字としてもそうだが、何より使える組み合わせ、工夫の余地が入る隙間が2人と3人では全然違う。相手を倒さない限り戦闘は終わらず、相手を攻撃するためにはアタッカーとブラスターが必要(片方だけででは後述するが厳しい)。まずはアタッカー&ブラスターが基本で、後は回復用、そして特殊用途用にエンハンサーやジャマーの入るオプティマを組む。どうせ6つしか登録できないし、攻撃できるのがアタッカーとブラスターだけなので、2人だろうと3人だろうと登録するオプティマの内容が劇的に変化することはない。しかし、3人目がいれば、基本のアタッカー&ブラスターに変化を持たせることができる。3人目のロールを割り当てるとき、ブラスターを追加してもいいしアタッカーでもいい。エンハンサーかジャマーで始めて強化、弱体化完了後にアタッカー+ブラスター×2にしようとか、その区域で出てくる敵に合わせてプレイヤーがあれこれ考えて工夫する余地が生まれる。バトルメンバーが2人でもアタッカー&エンハンサースタートなんてのも考えられるが、バトルメンバーが2人の間は出てくる敵もそんなに強くもないので、そこまでするのはちょっと時間の無駄という気もする。現時点ではスタート時のオプティマはアタッカー&ブラスター以外に選択の余地がない。そんなわけで、これもまた"一本道"。現時点ではやらされてる感が強い。

*「後述」の部分:昨日書いたチェーンゲージが関与。アタッカーは攻撃力そのものは高いがチェーンゲージをほとんど溜められない。ブラスターはチェーンゲージを大幅に増加させるが、ブラスターだけの攻撃によるチェーンゲージはあっという間に回復されてしまう。アタッカーとブラスターが同時攻撃することで始めて相手のチェーンゲージをブレイクまで持っていけるのである。

  後は……不満点を挙げると、イベントシーンが多い。ちょっと進んだらキャラクターの会話が挟まって、またちょっと進むとキャラクターの会話が挟まる。物語がそれだけ入り組んでいるからでもあるのだが、でもプレイヤーが操作している時間とイベントシーンの比率は、体感だがかなり変わってしまった。それにプレイヤーが操作していると言っても、先述の通り選択肢の少ない中での行動。フィールドではスティックを前に倒し、戦闘中は○ボタンを押すだけ。時折ロールの切り替えをしないといけないだけ。FFは総じて「映画のよう」と揶揄されていたのだが、今回は特にその傾向が強いのかもしれない。ストーリーも進んで来て、物語の深さがだんだんと分かってきたけれど……ゲームとしては少々手が込みすぎかもしれない。もっとプレイヤーにゲームをしている気分にさせて欲しいのだが。


平成22年1月9日

FFXIIIは(FFとしては)面白くない 〜戦闘編1〜

  昨日に引き続きFFXIIIの酷評です(笑) 今日は戦闘編。RPGの重要な要素である。ひょっとしたら一番大切かもしれない。どんなにつまらないストーリーでも戦闘が面白ければRPGは高い評価を受けてしかるべきかもしれない。逆にどんな感動的なストーリーが用意されていても、戦闘がつまらなければそのRPGを推す人は激減するだろう。もちろん両者がそろっていることに越したことはない。かつてFFは、奇数番号はストーリー、偶数番号はシステム(システムとは即ち戦闘システムである)がウリだと言われていた。FFIIIやFFVはジョブチェンジシステムが代名詞だし、FFIVやFFVIはストーリーやキャラクターの人気が高い。もちろんFFIIIやFFVにもしっかりとしたストーリーが、FFIVやFFVIにも新しく面白い戦闘システムが搭載されていた。どっちがよりそのタイトルを特色付けるものか?と言われたときに奇数番号はシステム、偶数番号はストーリーだったのだ。
  さてFFXIIIの戦闘システム、かなり斬新である。まず今までのFFのシステムを振り返ってみよう。FFIVで搭載されたアクティブタイムバトル(以下ATB)。それまでRPGの戦闘と言えばターン制だった。どんなキャラクターでも1ターンに一度は行動でき、素早さというパラメーターは1ターンの間に先に行動するか後に行動するか、だけであった。が、FFIVでは時間の流れを取り入れた。オリジナル版では表示されていないが、ATBバーというものが時間の経過に伴って溜まって行き、満タンになったときに始めて行動ができる。素早さが倍違えば、大雑把に言って行動できる回数が倍違うということだ。FFXで一度はATB搭載が見送られたが、FFXIIやFFXIIIでは基本的にFFIVのATBの流れを汲んでいる。さてFFXIIIでは何が違うか。どう表現すればいいのか分からないが、ATBバーに溜まったゲージをコストとして消費して行動する、と表現しようか。最初、主人公ライトニングのATBバーは2本分の長さがある。ストーリーが進むと……現時点では4本分の長さがある。この溜まったゲージを使って各種行動を起こす。一番単純な武器攻撃である「たたかう」はゲージ1本を消費する。ちょっとだけ広範囲を攻撃できる「エリアルブラスト」なら2本。魔法の「ファイア」や「ブリザド」は1本だが、上位版「ファイラ」他になると2本必要である。といった感じ。但し……説明が長くなるので明日に回るのだが、実は(現時点では)「たたかう」と「ファイア」を混ぜて指定することができないが。ここで重要なのだが、各種行動を起こすのにATBバーに溜まったゲージ以外のコストは必要ない。今までのFFなら魔法を使うのにあるものが必要だった。そう、マジックポイントだ(シリーズによっては別の名前が付いていたが、要はMPである)。しかしFFXIIIにMPというパラメーターはない。キャラクターはMPを消費することなく魔法を使うことができる。但し、ATBバーが溜まらないといけない。但し、ATBバーが溜まっていれば剣による攻撃と魔法とが同列に扱うことができる(明日に説明が回るが、同時に混用できないが……今思ったが、これ、混用できれば相当面白かったんじゃないか)。
  事前にあまりゲームの情報を収集しない私なのだが、この点に関しては事前に知っており、そのときはかなり面白そうと思っていた。事実新しい発想で、なかなか面白い。今まで魔法にはMPが必要だったが、それはつまり魔法を撃つにはATBバーが溜まるまでの時間とMPという2種類のコストを必要としていた。それだけ魔法が強いということでもあったのだが、同時に魔法しかまともな行動手段がない魔道師系のキャラクターはMPという大きな制限があって使いにくいのも事実だった。それを敢えて同じレベルに持ってきたというのは面白い。但し、強力な魔法は弱い魔法の半分以下の回数しか撃てないという制限が付く。弱い魔法を何度も撃つのか、強力な魔法を一回放つのか……今までのFFなら後者が絶対だったのだが、FFXIIIでは前者の選択肢もある。
  今回敵には、HPの表示とともに「チェーンゲージ」というものが設定された。チェーンゲージとは……こちらが攻撃すると溜まって行き、溜まるに従ってダメージに倍率補正がかかって行く。格闘ゲームならダメージ補正で一発一発のダメージが減るのだが、FFでは逆に増える。敵に集中攻撃を浴びせるとダメージが1.5倍2倍と増えるのだ。そしてここがミソなのだが、チェーンゲージは時間経過で回復していく(0に近づく)。つまり、敵は集中攻撃したほうが倒しやすいということでもある。さらにそれを顕著にしているのが「ブレイク」だ。ブレイクというのはチェーンゲージが溜まると起きる現象で、ダメージ倍率が一気に跳ね上がるほか、チェーンゲージが回復しても0にならない限りはダメージ倍率が下がらない(この状態では攻撃してもゲージは増えない。ダメージ倍率はアップするが)。つまり流れとしては……集中攻撃してブレイクさせて一気に倒す、ということになる。今までのFFでも、敵が複数出てきたときは基本的に集中攻撃して減らすのが鉄則だった。が、今回は鉄則どころか、そうしないと戦闘が長引く……どころか全滅(全滅とはまた違うのだが)のリスクが大幅に上がる。FFXIIIで先に進むために守らないといけないこと、それは敵は集中攻撃して各個撃破すること、だ。
  今、全滅のリスクが大幅に上がると書いた。今までのFFなら、例え戦闘が長引いたところで全滅のリスクは相手がボスでもない限り、あるいは特殊な敵でない限りそんなに高くなかった。何故全滅のリスクに言及したか。まず最初に断っておくと、バトルメンバーにはリーダーが設定されていて、そのリーダーが倒されると他のキャラクターがどういう状態にあるかに関係なくゲームオーバーになる。よってリーダーは倒されてはいけない。もっとも、これが"全滅"リスクではない。実はFFXIIIでは戦闘ごとにHPが全回復するようになっている。ある意味大甘なことであるが、実はそうではない。あなたが大学で「ノート持ち込み可」の試験を受けたことがあるだろうか? 高校まででノートを見ながら受けていい試験などなかった。大学って何て甘いんだろう、そう思ったことはないだろうか? でも実際は違う。ノートを持ち込んでいい試験は、ノートを見ながら楽に解ける試験ではなくノートを見ながらでないとやってられないぐらい難しい問題が出たはず。FFXIIIでもそうだ。今までのFFシリーズなら、ある程度キャラクターが強くなってきたら雑魚敵相手ならばそれほどダメージを受けずに倒すことができた。が、FFXIIIではその常識は通用しない。先制攻撃でも仕掛けない限り(そして仕掛けたとしても)かなりのダメージを食らってしまう。フィールド上には弱い敵と強めの敵がいるが、強めの敵相手だと必ず戦闘中に回復する必要が出てくる。弱い敵相手であっても気を抜くと倒されてしまうので、念のためHPゲージには気を配らないといけない。何故そんなことが起きるのかというと、さっきの「チェーンゲージ」や「ブレイク」の話で気付いた人がいるかもしれないが、敵のHPが非常に高く設定されている。今までのFFなら、各キャラクターが2〜3回攻撃すれば雑魚敵数対の群れなら一掃できた。FFXIIIではそれができない。一体の敵を倒すのにATBバーが満タンになる回数が3〜4回ほど必要になってくる。敵の攻撃はそこまで厳しいものではないのだが、一回の戦闘にかかる時間が何倍にもなればダメージを受ける回数もそれだけ増えるわけだ。FFXIIIの敵はとんでもなく強化されている、だから毎回HPがタダで回復し、同時にケアルを使うにもMPが必要がないと考えてもいいだろう。
  さて、そろそろ「つまらない」部分の説明に入ろう。まず、最初に書いたように敵はブレイクさせて倒すのが一番速く、効果的で、安全である。だから敵が複数出てきたときの戦い方にプレイヤーの工夫が入る余地はほとんどない。弱い敵から順に集中攻撃して撃破していく。他の方法はいたずらに受けるダメージを増やすだけである。さらにATBの溜まるまでの時間の問題がある。実はかなりスピーディな設定になっていて(一応ゆっくりにすることはできるが、1回あたりの戦闘時間がタダでさえ長いのに、その流れる時間をゆっくりにしたらやってられないと思う)、4ゲージ分をどんな行動に割り当てるか考えているとATBバーが4ゲージ分満タンに溜まる時間を大幅にオーバーしてしまう。その間も敵は攻撃してくるわけで、悩んで時間をかけることは、即ダメージを受けすぎることに繋がる。よって何も考えずに「たたかう」を4回コマンドするのが手っ取り早いのだが、親切にも?「こうげき」というオートでコマンドを入力してくれるコマンドがある。ちなみに戦闘開始時、カーソルはそこを指し示している。効率良く安全に目の前に撃破するためには、あまり余計なことは考えず「こうげき」を繰り返すことになる。後はコンピューターが勝手にその場に合わせたコマンドを一瞬で選んでくれる。プレイヤーは○ボタンを適宜連打し、後は明日に話する予定の「オプティマ」を切り替えるタイミングだけを計っていればいい。戦闘中にやることはそれだけである。なお、操作できるのはリーダーキャラクターだけ。この点FFXIIと似ていて、FFXIIにあった「ガンビット(キャラクターの行動パターンを決めるプログラム)」に類するものもあると言えばある。それはまた明日のお話。さらに、先ほどの説明からも分かるように、FFXIIIでは、一体の敵を倒すのにかかる時間が今までのFFとは比べ物にならないぐらい増えた。厳密には実測値ではどうか分からないが、キャラクターが攻撃する回数と言う意味で今度のFFXIIIはそれまでのFFとは比べ物にならないぐらい回数が必要になった。戦闘が始まってから終わるまで、基本的にコンピューター任せの「こうげき」を何度も何度もコマンドする。これがFFXIIIにおける戦闘だ。プレイヤーは戦闘中には考えることは少ない。そして考える時間の余裕がない。ただただ「こうげき」をコマンドし続ける……フィールド(マップ)に負けず劣らず戦闘も"一本道"なのがFFXIIIである。


平成22年1月8日

FFXIIIは(FFとしては)面白くない 〜マップ編〜

  友人と別件でメールの交信をしていたのだが、「FFXIIIは面白いかい?」と問われて返事をしていた。気分が乗ったので、もう少し後でやろうと思っていたFFXIIIトーク。結論から言ってFFXIIIは(FFとしては)面白くない。その理由を分析しながら話す。今日はマップ編。
  FFXのときに「究極の一本道」と言った評価がなされているのを見たことがある。FFXは、それまでのFF(はもちろん、他のRPGと比べても)とは違って主人公一行の進む道は一本道だった。それまでのFFは、例え目的地は一つで、話の流れとしては一本だったとしても寄り道する余地があった。主人公一行が進むフィールドは二次元の縦軸横軸に広がり、次に行くべき場所が例えば「南東」と記されていても、北西方向に冒険したりすることもできた。もちろん北西に行っても何もないか、あるいはその時点では倒す手段がないような強敵がいたり、今は何かで塞がっていて進めなかったり。いずれにせよ、あっちの方角には何があるのだろう?という冒険ができた。また、川や海、高い山を隔てた向こうに何かしらの洞窟への入り口や城、街と言ったものが見え隠れして、「いつになったらあそこへ行くのだろう? 行けるのだろう?」という先を楽しみにしながらストーリーを進めて行けた。が、FFXではそのような寄り道はできないし、先に何があるのかも全く分からなかった。何故ならば、横幅の大して広くない道をただただ向こうへと進むだけだったのだから。断っておくが、それでも私はFFXは面白いと思った。FFXIを除くナンバリングタイトルの中で好きなほうに入る。それは別の要素があるからなのだが、ことマップに関しては退化したと言われても全く擁護できない。さて、FFXIIではどうなったか。フィールドは手前奥方向のみならず左右に大きく広がった。まさに大地を巡る冒険が可能であった。マップ一枚一枚の出入り口は限られていたものの、ストーリーとは関係ない方向に歩いて行けた。洞窟があって、そこに入るとパーティーが一瞬で全滅させられるような強い敵に遭遇したり。その洞窟には入り口が3〜4箇所あって、ゲームの攻略には直接関係ないものの、最終的に全部繋がっていた。左スティックでキャラクターの移動、右スティックでカメラ視点が動かせたのだが、この右スティックで周囲360度を見渡せるのも良かった。今プレイヤーはイヴァリースという大地の中を冒険している、そういう感じがしたものだ。さて、FFXIIIはどうなったか。マップは退化した。一本道RPGであるFFXのマップをさらに細長くした感じ。左右への遊びはさらに少なくなり、ただただ前へ前へと進むしかなくなった。さらにFFXやFFXII、他FFシリーズで存在したのにFFXIIIではなくなってしまった決定的なものがある。それは「街」である。RPGにおける「街」というのはどういうものか。お約束として宿屋がある。店がある。店では武器や防具、アイテム類が売買できる。ここで強い武器を手に入れたり、必要なアイテムを買ったり、不要になったものを売って路銀の足しにする。それから街行く人々がいる。現実世界で知らない町に行って知らない人に声を掛けたら不審者っぽいが、そこはお約束。RPGでは街行く人々に声を掛けても何の不思議もなく会話してくれる。次に進む場所へのヒントが隠されていたり、何気ない日常会話だったり、そこには人が住んでいるという雰囲気があった。"一本道"のFFXですら、街にたどり着けば街の中を隅から隅まで巡る楽しさがあった。基本的に敵も出て来ない、戦士にとって束の間の休息の時間。そしてプレイヤーにとっても新しい場所へ来たんだ、というちょっとした旅の気分になれた。それが、FFXIIIにはない。厳密に言うと「街」はあるのだが、それはRPGで言うところの「街」ではない。今私が進めたところまでで辿り着いたFFXIIIの「街」は、今までのRPGで言えばダンジョンに近い。敵がいる。休んでいる時間はなく先に進まないといけない。店で暢気に買い物したり街の人々の会話を聞いたりする余裕はない。プレイヤーはどんなときでもひたすら前に進むことを強要される。おまけに、これはまた後述するが、敵との戦闘がランダムエンカウントではなくシンボルエンカウントなのだが、狭い一本道にシンボルエンカウントを組み合わせるとどうなる? 次の地点に行くまでの戦闘回数はほぼ開発スタッフの意図通りになり、それはつまりどの時点でどこまでプレイヤーの操作するキャラクターが強くなっているかをコントロールされているようなものである。一応行ったり来たりでレベル上げ(厳密にはFFXIIIにはレベルはないが、まあやってることはレベル上げだ)することはできるが、前述のとおり一本道なので本当にただ同じ道を行ったり来たりするしかない。FFXIIIに出てくるプレイヤーが操作できるキャラクターたちは切羽詰った立場にいて皆余裕がなく、その逼迫感がプレイヤーにも常に緊張を強いてくる。マップの"狭さ"が輪をかけてより強く感じられる。何故こんなゲームになってしまったのか。昨日書いたようにグラフィックはとても綺麗に滑らかになった。何故このグラフィックで描かれたフィールドを自由に駆け巡れないのだろう? それともグラフィックの限界に挑戦したところ、マシンスペックや容量の関係でプレイヤーが足跡を残せる部分を大幅に制限せざるを得なかったのか。ナンバリングタイトルのFFXIIIとは違う方向で物語を追う『FINAL FANTASY Versus XIII』ではFFXIIのように(あるいはFFIXまでのFFのように、他のRPGのように)広い広いフィールドを自由に歩かせてもらいたいものだ。


平成22年1月7日

モニターのお話

  この前パソコンを買いに行った際、ついでにモニターも1つ買った。断っておくが、私はパソコンを新しくするたびにモニターを新しくする趣味はない。パソコン買うたびにモニターを買うのは、まるでカメラの本体を買うときにわざわざ標準ズームレンズ付きを選ぶようなものだ。まあモニターも日進月歩かもしれないし、カメラのレンズも日々新しくはなっている。が、カメラの本体を新しくする意味は大きくても値段帯から言って大同小異の標準ズームレンズを新しく買う意味は小さい。同様に……多分パソコンのモニターも本体ほどは劇的には変わらないだろう。それこそパソコンを10年ぶりに買い換える、とかではない限り。あ、もちろん、カメラの本体を10年ぶりに買い換えるのならレンズも新しくしたほうがいいだろう。ここでは、よく新しい本体を買う半分ジャンキーのような人の場合について話しているからね(笑) では何故モニターを新しく買ったのか。それをご説明しよう。
  半年ほど前に、PS3が安くなったときに(もう少し最近だったか?)、ゲーム雑誌のサイトの記事でこういうのがあった。「本当にPS3は安くなったか?」というようなタイトル。そこにこういう記述があった。「個人的にはPS3でゲームするなら、フルHD出力は必要だと思っている。だからHDMIケーブルが必要だが、PS3本体に付属していないのでプラス2000円程度は見込まなくてはいけない」――これを読んだとき私はどう思ったか。「はあ? アンタの個人的見解なんてどーでもいーよ。別にフルHDでなくてもいいよ。ゲームは中身で勝負、グラフィックは二の次、三番目ぐらいに重要なものにすぎないんだよ」。しかし、私はある意味間違っていた。私の家にフルHDを表示できる機器類は存在しなかった。よって、赤白黄色のケーブルで繋いでいたのだが、PS3のゲームは、フルHD(解像度1920×1080)で出力されることを前提に作られているようだ。まずストリートファイターIVで感じたこと。実際のゲーム画面はいいのだが、メニュー画面で文字が潰れて読みにくい。次にFFXIIIをやって顕著になった。手に入れたアイテムの名前が読めない。字幕は大き目の文字なので問題ないが、その他細かい文字がダメ。ああ、これはフルHD出力しないといけないんだな……HDMIケーブルどころか、テレビないしモニター買ったら本体の数倍の出費じゃないか! ちなみにこのとき、フルHD対応テレビないしモニターは10万円前後はするものだと思っていた。が……幸いにして?実際はそんなにしない。それでもPS3本体ぐらいの値段はするのだが……まあでも、思ったよりは劇的に安いので買うことにした。そこに来てパソコン(の電源)が壊れたのだが、新しいパソコンも思ったより安く組めたので、その分モニターに資金を回すことができた(もともとクアッドコアCPU搭載パソコンを組み立てる予定で予算を考えていたからね。時期が少々早まっただけで)。
  というわけでフルHD対応液晶モニターを購入。そしてPS3とHDMIケーブルで接続。ちょっと感動。文字がくっきりはっきり。今まではなんだったんだろうね(笑)というぐらい違う。グラフィックが綺麗になったかどうかはちょっと分からないけれど、各種文字類がはっきりするだけでさっきより美しく見えるから現金なものである(笑)
  さて、そんなFFXIIIのグラフィック。PS3のゲームだけあって前作FFXIIから見てもかなり綺麗になった。この「綺麗になった」というのは、美しくなったというよりは解像度が上がった?……うーん、解像度は当たり前だな。違う、どう言えばいいんだろう? 以前、多分FFXIIの時に話したのだが、CGムービーの美しさは非常に抜きん出ている。息を飲むような、とでも言えばいいのだろうか? 実写のようでいて、実写よりも透き通るような美しさ(その分リアルではないのだが)。でもそれは、FFVIIIからFFIX、FFX、そしてFFXIIで途中ハードが初代PSからPS2へ変わっているのだが、劇的に進化したかというと……多分良くはなってきていても劇的ではないと思う。直接比較したわけではないが、PS、PS2、そして今回のFFXIIIのPS3のハードの能力差ほどは変化していない。「そんなのおかしいじゃないか、PSは初代から3までで描画能力が圧倒的に進化しているぞ」と言う人が多数だろう。でもこれは私の推測なのだが、CGムービーの画質はハードの能力に左右されない。もちろんPS3のHDMI出力による1920×1020という圧倒的な解像度の分はあるにせよ、基本的にCGムービーの画質は同じなのではないか。というのも、CGムービーの再生というのは、ハードの能力で圧倒的な量のコンピュータグラフィックを表示し、それを高度な演算機能で動かしているわけではないのではないかと。じゃあどうやってCGムービーを流しているのかというと、メーカースタッフのハイスペックマシンで表示、演算させたCGムービーを録画したものを再生しているだけではないかと。ただ……PS2のFFXのときに「水の表現は再生ではなく、PS2に演算させてます」みたいなスタッフのコメントがあったような気がする……。が、全部が全部ゲーム機による演算ではないと思うのだが……。
  CGムービーの部分は再生で賄えるのだが、それができないのがプレイヤーがコントローラーを握って操作する場面。これこそがハード能力に大きく依存する部分で、どうしてもCGムービーのグラフィックとの差が目立っていた。初代PSでのFFVIIIやFFIX(特に戦闘画面が酷かった)はもちろん、PS2になってからでもそうだった。どうしても表示できるポリゴン(だよね?)の数に限界があり、滑らかさに欠ける部分があった。ポリゴン1つ1つを取っても端のほうがちょっとぎざぎざした感じ。CGムービークラスの表示のままコントローラーで操作できる時代が来ないかなーなんて思っていた。そしてPS3で登場したFFXIII。結論から言うとまだCGムービーとは差が残る。が、それでもかなり向上した。先ほど書いたポリゴン数の制限によるカクカクさがかなり減って、端の方のギザギザ感はなくなった。イベントシーンはCGムービーが流れる場所と、プレイヤーが動かしているポリゴンを使っての場面との2種類があるのだが、始まった瞬間はそのどちらかなのか判断が付きにくい。ただ、やはりコントローラーで操作できる部分のグラフィックは、キャラクターの表情が自然ではない。旧作と比べるとかなり向上しているとは言え……理想まであと一歩か二歩といったところか。気が早いが、PS4で出るだろうFFXVIあたり……? まだまだ先は長いね。


平成22年1月6日

  こんばんは、橘雪翼の第二の人格と噂されている橘白兎です。何故僕がこれを書いているかというと……今日雪翼は、突然スイッチが入って部屋の大掃除を始めて大変なことになってしまい、頭から煙吹いて倒れているからです。馬鹿だねー、アホだねー。だからあれほど大掃除は年末にやっとけって言ったのに。そんなわけで侃侃諤諤はお休みでーす。


平成22年1月5日

  とりあえず、新パソコンに環境を移行中……しかしこれ、使いにくいな。慣れてないせいもあるかもしれないが、前のXPの方が3万倍ぐらいよかったような気がする。と言い出しても仕方ないので、慣れるしかない。慣れたら慣れたでXPマシンが使いにくくなるのかな……。XPモードとは言わないでも、ユーザーインターフェースがXPと同じになるようにできないものかね。まだ探してないけど、そういう設定があったらいいなあ。
  さて、古いHDDを接続してデーターをコピーしたりいろいろしている。まずはメーラー。通称コピペで1分で終わるのは良い(実際にはもう少しかかったかもしれないが)。これもウィンドウズに付属のメーラーではないものを選択している強みといえるかもしれない。次にiTunesの音楽データー。これも一瞬だった。が、盲点が。アートワークが移行できなかった。そしてプレイリストも不可。旧ドライブからプレイリストを保存してそうなファイルを通称コピペしてみたところ、一見スムーズに移行できた、かと思ったら「ファイルが見つかりません」となって、プレイリストに載っているトラックが(多分)全部再生不可能になってしまった。プレイリスト上からだけでなく、ライブラリからもダメ。原因不明。仕方ないのでプレイリストは構築しなおすことにしよう。とりあえず、iPodを持ってきてそれを見ながらまた手作業で……かーっ! 面倒だ!! ちなみに、再生回数を保持したファイルもプレイリストのファイルと同じ?で、そんなわけで再生回数の履歴も全部パー。ま、どうでもいいが……1045回再生した『星の在り処』の輝かしき歴史が消えるのは残念(笑)
  で、侃侃諤諤書く時に非常に大切なもの。それはユーザー辞書。これも通称コピペで楽勝だと思っていたのだが、少なくとも以前は簡単だったような気がするのだが、何故か上書きコピーもできず、そもそもIMEのバージョンが違うのでファイル名も違っていて……何だかよく分からないので断念。差し当たって侃侃諤諤や他、ぱっと思いつく必要なものだけさくっと登録。ま、これはあまり多くないので被害(?)は少ない。次のが問題。
  私はブラウザにFireFoxを使っている。のだが、これのブックマークの移行方法が完全に謎。初期のころは「bookmark.htm」ファイルを探してくれば良かったのだが、バージョン3ぐらいになってからファイルが変更された模様。簡単な通称コピペではどうしようもなくなってしまった。というわけで……思いつくサイトは一生懸命検索ボックスに文字列を入れてひたすらブックマーク。一応、ブックマークのバックアップファイルみたいなのを発見はしたのだが、無理やりテキストファイルで開いてみると文字だらけ。検索しても探しにくいサイトがあればそこから拾ってくるしかないが、目下文字びっしりの中から目的のものを探し出す気力は沸かない。死ぬほどよくアクセスするサイトに関しては、「お気に入り.html」という形でリンク集してある(ファイル名は仮名、というか旧名)。それをスタートページに登録していて、こちらは旧HDDから通称コピペしてブラウザで開き、スタートページ(実はこれが正しい意味での「ホームページ」だ)に登録すれば万事OK。話はそれるけど、多くの人はホームページを某Yから始まる検索サイトに登録していると思うけど(あ、某Yから始まる〜も辞書登録しておくかな)、私の方法は2つのメリットがある。1つは、そのままよく訪れるページへのリンク集になっているのでワンクリックでよく訪れるページへ飛べる。ブックマークやツールバー上のショートカットを使えばいいという声もあるだろうが、HTMLファイルにしてしまえばレイアウトの自由度が高く、ジャンル別に分けて見やすく置いておける。もっとも、HTML言語の知識がないと作りにくいのだが……。次のメリットは、ホームページがインターネット上ではなく自分のパソコン内にあるので、余計なトラフィックを発生させない。通信速度が遅い環境でもすぐに表示できる(私のデスクトップパソコンのインターネット環境は高速だが、それでも某Yから始まる検索サイトを表示するより速く「お気に入り.html」を表示することが可能だ)。インターネットするときはまず某Yから始まる検索サイトを見ないと気分が乗らない、という人がいれば話は別だろうけど……。ちなみに、プロバイダのインターネット接続手順を示した解説冊子には、大抵間違いなくインターネットの設定のところで「ホームページ」のところを自社のトップページに入力するよう指示してある。誰がそんな(毎日見たって何の役にも立たない)ところをホームページにするかってんだ。で、他のブックマークも全部それをやれば移行の際に話が早いのだが、さすがにいちいちはやってられんからね。
  というわけでまだ移行途中なんだが……クアッドコアCPUの実力は楽しめている、ようなよく分からないような。でも現在、iTunesで音楽を聴きながら適当にブラウジングしているが、音楽がブツブツ途切れたりすることはない。これだけでも感激ひとしおである。実は最近、マルチコアCPUとマルチCPUとでは根本的に違う(後者のCPUをマザーボードに複数載せるほうが圧倒的にパフォーマンスが良い)のを知って愕然。マルチコアだったら複数の動作を効率的にこなしてくれると思っていたのだが、どうやら勘違いのようである。でもまあ、CPUの能力が上がって並列処理にももたつかなくなった、と考えておこう。
  しかしまあ、どうしてもこの新型タスクバーが使いにくい。ひょっとしたらVistaからこうなのかもしれないのだが、誰かXP以前のような感じで使う方法があるのを知っていたら是非教えて欲しい。懸賞金とかお礼とかはないけれど(ぉぃ)。ああ、あとあちこちいじって感じたこと……今まで「コンピュータ」だったところが「コンピューター」になっている。「プリンタ」が「プリンター」になっている。「プロパティ」が「プロパティー」になって……はいないね。あと「ピクチャ」もそのままか……。何故「メモリ」のままなのかも担当者に詳しく話を聞きたいところ。まあそんなんで、森博嗣敗れたり(笑)(*1) 私は語尾を砂漠……じゃなくて語尾を伸ばす派なので、この変更は地味に気分がいい。でも「フォルダ」は「フォルダー」じゃなく「フォルダ」だと思うのだが(細かくうるさい)。
  ウィンドウズ7には違和感を覚えている最中だが、高速CPUで動くニューマシンは気持ちがいい。早いところこのマシンで『英雄伝説7』をプレイしてみたいものだ。って言ってたら家庭用ゲーム機向けゲームとして発売されたりして。

*1 森博嗣:本人は否定しているが小説家。大学の助教授でもあらせられる。思いっきり理系なので小説とは縁がなさそうなのだが、何故か小説家として大成している。氏の小説の特徴?は2点。登場人物がこれでもかってぐらいに喫煙することと、各種外来語の語尾を徹底して伸ばさないこと。「コンピュータ」や「プリンタ」「スキャナ」は"基本"としても、「マイナー」が「マイナ」って書いてあるのを見たときは、さすがにそれが「マイナー」の「ー」を取ったものだと気付くのに2秒ほど要した。


平成22年1月4日

  危うく更新忘れそうだったぜ……。ええと、報告。新パソコン組みました。まさか年明け一番最初に組むものがパソコンになるとは思いもしませんでした(笑) 今年は旧国(N鉄道模型)が最初の予定だったんだけど……なんかキットが手に入りにくいっぽくてちょっと困惑。タヴァサさん再生産して下さいよ〜。
  と、話が大幅に脇道にそれる前に戻そう。もう今日は夜遅いんだから。CPUはAMDで、クアッドコアのPhenomII X4とかいうやつ。動作周波数は3.2GHzだ。マザーボードはチップセット785なんたらというやつを選択。790を選べばUSB3.0が載っていたのだが、そもそも今USB3.0に対応した機器を持ってないしコストパフォーマンスが悪すぎるので敬遠。HDDはついに1TBへ。あとは……そうか、メモリはOSが32ビット版である関係上2GBで"妥協"。で、そのOSは7である。RXでもαでもなくて、巷の某系統の人は窓辺さんと呼ぶらしい(謎) っていうか俺よく知ってるよな……パソコンショップに張り紙で大々的にアピールしてたからなんだが……。
  パソコンの組み立ては……しばらくぶりなのでちょっと忘れてるっぽい。たまにしか組まないからな。っていうか前のパソコンの内部覗いてて思ったこと。よくこんなもの作ったな俺、と。人によるとNゲージの方が「アンタよくこんなもの作れるな」らしいけど、私にすればNゲージの組み立ての方が100万倍気が楽である。とりあえず、メモリーが素直に刺さってくれるのが最近のパソコンの良いところ。大学でいじってたワークステーションのメモリーはもうかなりえげつなくて。思い切り押し込んで「バキン!!」って音がしたら完了。潰した、の間違いじゃないかと思うぐらい手ごたえと歯ごたえと耳に残るあの音は決して一生忘れないと思っていたら意外と忘れたりするんだなこれが。CPUの取り付けも結構ドキドキだったりするんだけど、レバーをサクッと倒すとサクッと完了。むしろCPUクーラーの方が気を揉む。CPUのパッケージを久々に開けて思い出した。CPUって本体よりクーラーの方が100倍ぐらい体積がでかいんだ。Nゲージのクーラーは……話がそれるのでやめておこう。そこまで完了すれば後は楽勝で、今までのパソコンからDVDドライブを撤去して移設(これでこのDVDドライブが渡り歩いたパソコンは3つめだぜ)。一部ピンがよく分からなかったのだが、適当に文字を見て差し込んだら動いたので問題ないのだろう(ごっつういい加減)。そしていよいよコンセントを繋いで起動! ファンが動いて無事画面が出て……あれ? 出てこない? 電源を落として再確認。真っ先に疑ったのは、モニターとの結線が上手く行ってない可能性。だが、そんなことはなかった。あれこれいじっていて、どうやらマザーボードのCPU用電源のコネクタを差すのを忘れていたっぽい。まあそれがCPUの電源になることは分かっておらず、マザーボードの説明書を読んでいてようやく知ったのだが。っていうか、前のパソコンのマザーボードの説明書、日本語がなかったような気がする。そして日本語がないということは即ち、読んでなかったはず。説明書読まずに組み立てたのか俺は。自分でも信じられないことをするな(悪い意味で)。そしてあらためて起動させると、今度こそ画面が出て来た。ななみちゃ……じゃなくてウィンドウズ7のディスクを入れてインストール開始!
  ――あれ?
これ、パーティションどうやって切るのかな? 後で出てくるかもしれないし、とりあえず先に進めてみよう。

  ――C:ドライブ 961GB

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  ごめん、今日はもう寝ていいかな? 明日もう一度やり直そう。


平成22年1月3日

  朝起きてパソコンの電源を投入。ブーンという音がして起動したかのように見えるのだが、すぐにダウン。何度やっても同じ。連打しても無理。押しっぱなしも無理。不意打ちをかけても無理。壊れたってことか……。電源っぽいのだが、義兄に相談すると「マザーボードかもしれない」とのこと。どちらにせよ、BIOS画面にすら行かないのは深刻。
  年が明けてから、3月ぐらいまでにまた新しくパソコンを作ろうと考えていた。無駄にクアッドコア系のCPUを搭載して、今回はグラフィックボードにもお金をかけて。でも、グラボにお金を掛ける理由の英雄伝説7の仕様が判明しないので、それがまあ、新パソコン導入を遅らせていた理由でもあるんだけど(7がパソコンで出るならグラボに金をかける、7がPSPやPS3といったゲーム機で出るならグラフィックはオンボードので済ます)。というわけだけど、非常事態なので英雄伝説7のプラットフォーム未判明のまま新PC作成体勢に入ることにした。とゆーわけで……義兄に泣きついて、近くの(しかし車がないと行けない)パソコンショップへ連れて行ってもらった。が、まずCPUがない。というわけで断念。関係ないけど、フルHD対応のモニターを買おうとしたのだけど、これまた展示品しかないとかで断念。流石田舎尼崎のショップ、品揃えがチープです。で、仕方なく姉が使っているノートPCを拉致して帰ってきたのですが……。
  話はパソコンショップへ行く前に戻る。うちのパソコンは昨日までメインで使っていたものだけではない。他に初代としてバイオ(懐かしいなー)、二代目にThunderBird、そしてiBookの3台がある。このうちバイオは起動させる気にならないぐらい古いのと、HDDが壊れたので最初からアテにしないことにした。そしてすぐにでも動くiBookを復活させようとして……思い出した。このiBook液晶画面が壊れているんだっけ。というわけでモニターに出力させて起動。しかしまあ、おっそいおっそい。ネットブラウジングだけでどれだけ処理にモタついているんだ。しかも、とあるオンラインゲームをやりたかったのだが、ブラウザのバージョンが付いてきていない(ひょっとしたらフラッシュのバージョン上げるだけでも良かったかもしれないけど、そのバージョンアップだけでどれだけ時間がかかることやら)。新しいバージョンのブラウザは、どれもこれもMac OS X 10.4以降にしか対応しておらず、うちのiBookのバージョンは10.2.8。何だよこれ、新しいOS買えってことかよ! ちょっと商売のやり方が酷くありませんか? 仕方ないので、ThunderBirdにHDDを戻して起動……させたんだけど、起動しない。何度かカチカチやってたら一度だけ起動したんだけど、壁紙だけ表示されて固まってしまった。やってられっか!と投げ出して……その後義兄にパソコンショップへ連れてってもらったというわけである。
  家に帰って夕飯後、借りたノートPCをネットに繋いでいたのだが……ふとやり残していたことを思い出した。義兄はむしろマザーボードを疑っていたのだが、生で問題はパソコンを見た私は電源に狙いを付けていた。旧パソコンから現行パソコンに電源を移植し、電源スイッチをクリック。すると……動いた!! しかし問題がある。旧パソコンの電源はS-ATAをサポートしていない。そして私は、現行パソコンのメインHDDをS-ATAのものにしている。つまり……現行パソコンの中の旧HDDしか動かせない……。旧HDDにも、最初インストールしたウィンドウズXPが残っており、問題なく起動はできる。しかし、メインHDDに一切触れないのは痛い。メールチェック……はウェブメールサービスで出来るものの、メールの送信となるとウェブメールサービスからではパソコン内に履歴が残らないので面倒(残す方法はあるけれど、送信メールとして残らないので面倒)。ブックマークも古いのしかないし、侃侃諤諤のネタ帳も最新のは当然メインHDDにしかない。iTunesも旧HDDにはほとんどデーターがないしなあ……。もちろん画像で侃侃諤諤の更新なんてもっての他。メインHDDに触れない以上、パソコン内のデーターを使ってやる作業には手が出せない状態。つまりウェブブラウジングぐらいしか出来ないわけで……んー、まあ、1600×1200のモニターで、クロック数2000MHzのパソコン使ってウェブブラウジングできればとりあえずはいいか。侃侃諤諤の更新もこうやってできるしね。


平成22年1月2日

  そんなわけで、昨年やり残していたこと。
平成21年に手がけた鉄道模型(の一部)
でも実はこれ、平成20年分はやってないんだよね……ま、いっか。でもって、自己紹介ページの中にある「たまにある質問とその答え」の平成22年年明けバージョンを作ってない……だめだめだなあこの年末は。まあなんつったってFFがあったからな、この年末は。何か戦闘に気を遣うから長時間連続プレイができなかったりするんだけどね……。


平成22年1月1日

  ええと、まずは年賀状から。
平成22年、あけましておめでとうございます

  さて、昨年は後半にいろいろなものが失速した。鉄道模型製作のペースは落ちて、それと連動するかのように画像で侃侃諤諤の回数も減って……。画像で侃侃諤諤の少なくない割合を模型関係の話題で占めているからね。模型製作のペースが落ちりゃ当然回数も減るわな。そんなこんなで70両前後が目標と言うか、目安だったのに65両。"前後"に含めていいかどうか悩む数字ではある。70という数字を打ち出した2年前からずっとこんな感じなので、今年はいっちょ70越え、久々に量産体勢に入っても……と思わなくもない。ただ、今自分の中で旧型国電が"熱い"わけなんだけど、真面目に作ろうとすればするほど手間がかかるし、その前に資料収集が……。細かいところは雰囲気重視で作るにしても、それをあまりやりすぎても面白くない。どこまでを追求するのか判断が難しいところ。今のところ、リベットありの車両の一部については仕方ないのでリベットなしで作ることが内定。もっとも、リベットなしの方が楽だけどど〜〜〜してもありで作りたいのがあって、どうやって処理するのか思案中。あと、グリーンマックス(GM)のクモハ51、クハ68をクモハ41、クハ55と切り継げば、半流形のクモハ41、クハ55が作れると……見込んでいるのだが、何故かクハ68が店頭から消えてしまった。一ヶ月ぐらい前のある日店に行った時は、他の製品と共に大量に並んでいたような気がするのだが……。ちなみに以前、逆をやれば切り妻型のクモハ51、クハ68も作れる、なんて発言したのだが、実は作ろうとしていた切り妻クモハ51、68はクモハ41、クハ55からの改造車が主だったりして、切り継ぎの必要が全くなかったり。ともかく、切り妻のクモハ51、68は別形式からの改造なので、少なくともGMのクモハ51、クハ68を切り妻化改造する意味はないようだ。まあなんていうか、形式の数字が違うので、名前だけ見ていた頃は「こりゃなんじゃー! GMキットベースじゃ全然手が出ないじゃないかー!」と思っていたのだが、その実態が改造車だったりするので、実はGMもそれなりに網羅できるラインナップを揃えていたようである。ただ、両運転台車両があまりないのが珠に瑕。クモハ40とクモハ42をどうやって処理しますかねえ。リトルジャパンのキットがまだ売っていればいいのだけれど、店で見つからなかった場合、過去に作った分を解体して作り直すことになりそう。
  あ、そうそう、前に書いたかどうか忘れかけているんだけど……GMの旧型国電の車体幅は何故か広い。トミックスのハイグレード73系やトミーテックの鉄道コレクションシリーズの旧型国電は適正のようで、0.5ミリほど細い。混ぜて編成すると……ギリギリ見逃せなくもない差だが、やはり気になってしまう。つまり、早い話がトミックス/トミーテックの製品は逆に"使えない"。網羅形式数が圧倒的に多いGM製品を主体にしないことには何も出来ないからね。車体幅が大きいのはもう諦めるしかない。そのトミックスの73系の下回りの供給を受けてキットを作ったリトルジャパンのクモハ42、クモハ40なのだが……何故かGMの車両に車体幅が近い。不思議だ。他、キットメーカーでは、先日70系のキットを組み立てたところ、タヴァサホビーハウスはGM製品準拠……っぽい。今気付いたのだが、70系はGM製クモユニ81から前面パーツをもらってくるからどうしようもないのだが、ひょっとしたら他の形式は適正サイズで作ってあるかも? ただ、先頭車も中間車もGMキットの新型国電101系から屋根と床下をもらってくる仕様になっていて、それで作ると車体幅が広い。GMは旧型のみならず新型国電も幅が広いようで。他形式もGMキットから屋根、床下をもらう形なので、やっぱり幅はGM製品準拠のような気がする。もうややこしいし面倒なので、広くていいからGM製品に合わせて作ってくれていたほうが嬉しい。さて、以前17メートル級を作ったボナファイデプロダクトはスケール通り。なので狭い。実はやっぱりGMキットから屋根部品を引っ張ってくるキットなのだが、作る時に長さを延長し、幅をつめるように指示されていた。面倒だなー、と思ったのだが、なるほど考えてみればスケール通りに作るためのものだったのか。しかしこれは、先ほども書いたように"使えない"ということでもある。ボナファイデの73系も大変興味があるのだが、混ぜて編成に出来ないのであれば、残念ながら見送るしかない(ちなみに17メートル級車は独立して遊ぶのでそれ自体は問題ない)。あと……KitcheNというメーカーの素材キット、やはりGM製品から屋根と床下パーツを持ってくる。大人気だねグリーンマックス! そして、幅を詰める(スケール通りに作る)ための工作法が書いてあったりする。というわけで車体幅は広めに、GM製品準拠で作ってある模様。ということでこちらは"使える"。もっとも、今買って置いてあるKitcheN製旧型国電は、それだけで完結している車両なのだが……。あとは……どこがあったかな。あ、そうそう、キングズホビー。こちらも幅を適正サイズにしてある。残念だなあ。もっとも、今回作りたいラインナップにキングズ製品がないので、その点ではまだ諦めが付く。しかしながら……今キングズ製品とGM製品を並べて感じたこと。車体幅は小差なので我慢できなくもない。それよりも、同じメーカーの製品なのに何故かやたらとデカい(背が高い)一体成型版サハ87の方が気になる。実はGMの70系新潟セットにもサハ87は入っていて、この前眺めていて非常に気になった。一体成型製品が出る前の板キット版の80系はどうだろうと今チェックすると、板キット版の80系も若干背が高い……。実車のサイズは同じだと思うんだけどなあ。となると、同じGM製品でも80系は混用できないことになる。基本的に混ぜなくていい形式ではあるものの、サハ87は現状で新潟色やスカ色(飯田線)用中間車として入ってしまっている。くそう、面倒なメーカーだなあグリーンマックスは……。


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