GM鉄道カラーNo.8《銀色》

  先日、阪大で大学祭が開かれ、我が鉄研の後輩達も例年同様模型展示を行っていた。少々余談だが、少し前に更新をサボった日である。で、大学祭の少し前に後輩から「関西本線仕様の103系か201系貸してもらえませんか?」とお願いされたので快諾。30Nの6両編成を持って行くことにした……のはいいのだが、ふと思って訊いてみた。
「ATSの箱は銀色に塗らないとダメ?(笑)」
「もちろんです(笑)」

……ヤブヘビとはこのことだ。面倒なので何もせずに――ああ、いや、動力車のチェックだけして持っていくつもりだったのに。訊いてしまったものは仕方がない。昨日の軽率な自分の行動を反省しつつ、塗装のために該当部分を含む床下機器パーツを取り外す。再び余談。これを作った当時、床板がABSであることを認識しておらず、普通の接着剤で接着した気になっていた。故に床板と機器パーツは接着されておらず、簡単に外れたというわけだ。再接着の際にはゴム系接着剤を使おう。で、どうやって銀色に塗ろうか思案。後輩の話によると、銀色なのは「蓋だけ」であっているらしい。そんなわけで先月の岡山色や瀬戸内色同様、表面にだけ塗ることになる。先月のそのときはエナメル系(タミヤカラー)を筆塗りしたのだが、ムラが隠せなかった。かといって、吹き付け塗装はマスキングが面倒。はてさて如何なものか。結局、やってみもしないうちに面倒だと切り捨てるのは悪い癖だ、という考えに行き着いてマスキングすることに。ほーら、そんなにややこしい話じゃなかったろ。次に銀色の塗料。ガイアノーツのライトステンレスシルバーが最近のお気に入りなのだが、いくらなんでも光り輝きすぎるのでMr.カラーの8番、普通の銀色を使った
  ――つもりだった
塗ってるときから匂いが変だと思ったら、これ、グリーンマックスの8番の銀じゃないか。例によって余談。GMのシルバーは他にない独特の匂いがする。で、その銀色は塗った後、指でこすると銀粉が盛大に付着する。塗った後クリアーコート必須と言われる所以である。銀色塗料についてとあるテストがやりたかったので、ついでとばかり適当なサイズに切ったプラ板にも同じものを塗っていたのだが、床下機器の銀色部分同様こちらにもクリアーコート。その後ふと気になって、テスト用に吹いたプラ板にセロハンテープを貼り付けてみた。結果は以下の通りだ。

クリアー層ごと銀色がセロハンテープに持っていかれた

  そんな気がしていたのだが、クリアーコートの層ごと銀色が剥がれてきてしまった。プラ板の色が変わっているところは、クリアー層が剥げたために見え方が変わっているのである。銀の塗膜が脆弱である以上、その上から何をしたって多少のことでは問題が消え去るわけがない。模型にセロハンテープをはっつけることはあまりないが、精神衛生上あまり好ましいことではない。とりあえず今回の103系のATS箱については暫定的によしとしたが、そのうちやり直しておこう。しかしながら、こんなのを目の当たりにしてしまうと今後GMの8番は使えないな。持ってる分は全て処分してしまおう。こんな塗料、塗料として信頼するわけにはいかない。

  ちなみにその後、別の用件でガイアノーツのライトステンレスシルバーを塗った。こちらもとあるテストの対象なので、同じく適当なプラ板を用意して同時に塗ってみた。画像を用意するのをうっかり忘れてしまったのだが、こっちはセロハンテープでべたべたしても何の問題もない(実はこっちについては過去に実験したことがある)。ライトステンだけがそうなのか、同社のダークステン他のメタリックカラーすべてが大丈夫なのか実験してないので分からないが、きっと大丈夫なのだろう。で、Mr.カラーの8番のシルバーでも同じことを試すつもりでプラ板を用意していたのだが……また次の機会にお預けである。
  「とあるテスト」が何かというと……銀色の上に直に他の色を塗って色が定着するのか、という疑問。一説によると、メタリックカラーというのは金属粉を使っているらしい。もしもその塗幕が金属同様の性質ならば、上からプライマーを塗っておかないと次に塗った塗料が定着しないことになる。一方で、塗料として塗ったものなのならアクリル樹脂でコーティングされ、普通の塗料と同じ性質を示しそうな気もする。なので、直接塗って大丈夫なのか、あるいはプライマー処理が必要なのか、それとも何をやっても銀色の上から色は塗れないのか実験して知っておきたい。あるものを塗るのに……銀色を先に塗ったほうがマスキングが楽なのでね。

(2011.11.11)

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