鉄道模型制作報告「旧型国電 宇野・赤穂線」その1

まずクモハユニ64から作り始める

 2022年着工の二作目は「旧型国電 宇野・赤穂線」となった。全部で5両、状況によってプラス1両を考えている。まずは三度登場のクモハユニ64から作り始める。主な材料はこれまでと同じ「クモハユニ44」「クハユニ56」「51系側板(40系半流車を作った時の余り)」(いずれもグリーンマックスのキット)である。

側板はココを使う

 側板はクモハユニ44と51系を切り継ぐ。荷物室、郵便室を44から、客室部分を51系から利用する感じ。なお、GMのクハユニ56が011、012をプロトタイプとしていれば、その両運転台化で簡単に作れたのだが、残念ながらクハニ67改造車を製品化しているため不可である(余談だが、クハニ67改造車としても窓寸法を致命的に間違えているらしい)。

51系側板は窓周りの肉厚が分厚いので削る
上はタガネで溝を掘った後、下は作業前

 GMの51系側板は窓周りの肉厚が分厚い。他のキットでは窓周りだけ一段凹ませてあるのだが……設計時に忘れていたのかな? というわけで、私は箱にする前に少し削ることにしている。闇雲にヤスリ掛けをするのではなく、まず上下をタガネで掘り込んでおく。この間をやすりで削り込む。

専用のヤスリホルダーでガシガシ削る
上は作業完了、下は作業前

 この作業専用に、幅を合わせたヤスリホルダーをプラ板工作で作ってある(もう何年も前の話)。使うのは240番の粗い紙ヤスリで、タガネで掘り込んだ溝を目安にひたすら削り込む。作業自体はしんどいものではないのだが、削りカスがめちゃくちゃ発生するのがストレス。

ほんの0.3〜0.5ミリほどだと思うが、肉厚感はかなり薄れる?

 左は削った後で右はキットそのまま。僅か0.3〜0.5ミリほどのことなのだが、他のキットと同程度の肉厚感になって満足。車体色が暗めなのであまり目立たない可能性があるんだけど……。ちなみに今見比べてる窓はこの後埋まって乗務員扉に変わります(笑)

上の写真の箇所が乗務員扉になったところ

 一番車端部寄りの窓は、両運転台化に伴い乗務員扉になっている(製造当初のモハユニ61時代は窓だった)。額縁構造を再現するため、一回り大きく削り込んでプラ板で表現した。乗務員扉は、こちらも40系半流車を作った時に余った40系の乗務員扉部分を削り出して使っている。乗務員扉は独特の形状をしているので、この後プラ板加工をする(写真でははめ込んであるだけで、まだ接着はしていない)。

 余談だが、40系半流車は縦樋部分から前を51系、それより後ろを40系の側板から持って来て切り継いで作っているため、クモハユニ64を作るときにちょうどいい余り方をする。

クハユニ56のキットはおまけパーツ?の前面と屋根、床板を使う

 前面は、GMのクハユニ56に付属しているおまけパーツ?を利用する。説明書読んだことがないので、このおまけパーツが本来何に使うものか知らない(爆) シル、ヘッダーありのクハユニ作るときはこれなのかな? 他、屋根と床板はこのキットのものを使う。

 またまた余談。どうも世間では「扉間6枚窓」とか「扉間5枚窓」とかいう表現で51系として製造されたか40系として製造されたかを区別してるっぽいんだよね(51系改造の40系とかその逆が存在するため)。51系は6枚の窓のうちの両端が少し狭いんだけど、クハニ67の6枚窓は全部寸法が同じ。この辺りで誤解が生じてGMは寸法を間違えたとしか……。

不要モールドを削り、助手席窓を一枚窓に加工する

 前面をクモハユニ64用にするにあたって、不要モールドを削り、助手席の窓を一段にする。運行番号表示窓も2桁なので、一旦埋める(エッチングパーツを貼り付け予定)。運転室上のルーバーはもうちょっと中央よりなんだけど、面倒なのでこのまま(前2作もそう)。ヤスリ掛けがまだ中途半端なところまでしか進んでおらず、テールライトやらステップやら手すりやらの加工もまだ。これらは来週以降に!

余談、クモハユニ44キットに付属の部分低屋根パーツ

 余談。GMのクモハユニ44キットは低屋根800番台の2両セットとなっており(末期は全車が低屋根化されている)、屋根板は全低屋根と部分低屋根の2種類が付属している。部分低屋根は12年前に大糸線のクモハ43804を作った時に利用したパーツで、キット本体ではなくバルクパーツを買った。当時はクモハユニ64は全く眼中になかったので後になってこれが2枚も余るとは知る由もなく。しょうがないんだけど、勿体ないなあって気持ちが少しあったり。

(2022.04.10)