旧製品のキハ183系550番台をアップデートしてみた

古い製品をアップデートしてみた

 中学生か高校生の頃に買ってもらったトミックスのキハ183系550番台(製品名は「キハ183-550系」)をアップデートしてみた。加工点は以下の通り。一部は“お試し”加工となっている。

・ライトのLED化(キハ183)
・ライトスイッチ取り付け(片方のキハ183)
・新集電化(上記とは違う方のキハ183)
・ボディマウントTNカプラー化(全車)
・幌枠パーツの取り付け(全車)

 ヘッドライトはまだ電球が使われていた頃の製品であり、常点灯にすら非対応だった。基盤の電球を電球型LEDに、整流ダイオードを抵抗に交換してミッション完了。交換前が暗かったので劇的に明るくなることを期待していたのだが……思ったより差がなかった(残念)。後輩に画像を見せてみたところ、「現行製品はむやみに明るすぎるので、これぐらいの方が好ましいのではないか」と励ましてくれた。いい後輩である。

上記のリストにはないがステーも再現

 先頭部のTNカプラーには最近発売された「JC6377」を使ってみた。もちろん床板はTNカプラー非対応なので、ねじ止めで固定。床板にそのまま取り付けると高さが合わないので、t0.5mmのプラ板をスペーサーとして挟んでいる。「JC6377」にはねじ止めに使える穴がないので、その開口も含めて位置決めに神経を使う作業だった。現行製品であってもここ数年のものでなければそうなのだが、TNカプラーに交換するとスカートのステーがなくなるので、プラ板からパーツを作って取り付けてみた。拡大すると粗が目立つが、遠目ではまあまあそれなりに見える。
 中間連結部には「0374」の6個入りのTNカプラーを使用。こちらには元から穴が開いているため、作業は幾分楽だった。こちらのスペーサーはt1.0mmのプラ板を使用。

ライトスイッチ

 ライトスイッチはいつもの電子部品を使った。以前「TGV Lyria」に付けたのと同じものである。ライトスイッチはその設置場所が問題になるのだが、今回はエンジンの表現の内側の広いスペースを活用した。なお、この加工は片側の先頭車にしか施していない。この4月にキハ183-500用として発売されたキハ183-550増結セットが、私の持つ旧製品キハ183-550の増結にも使えることに気付き購入したためである。ライトのオンオフができるキハ183は同じ番台に3両も要らないだろう。
 写真は用意していないのだが、ライトスイッチを入れてない方の先頭車を新集電化してみた。私は基本的に室内灯を入れるつもりがないので、現行製品のキハ182と集電板をトレードする形で行った。もう片方も同様にするつもりだったのだが、車輪の色の違いという問題が出てきたため、とりあえず片方だけでストップしている。旧集電台車用の黒染め車輪が現在売られていないようなので、旧製品をアップデートした車両の車輪を現行製品の車輪の色に合わせる手段がない。尤も、意外と銀車輪と黒染め車輪の差が目立たないので、気にせず交換してしまって問題なさそうではある。

意外と手間だった幌枠取付加工

 全車にTNカプラーを取り付けるのと並行して、幌枠加工を行った。左は同じく旧製品の2550番台車の連結面だ。この頃の製品には幌がなく、代わりに車体側に幌受けの表現がある。この上から別売の幌枠パーツを取り付けると、ボディマウントタイプのTNカプラーで狭くなった連結面間隔では干渉してしまう。そのため、周囲のモールドを傷付けないよう気を付けながら幌受けを薄く削った。幌枠パーツの方も、根元側の1段(本来は車体色であるべき幌受けの部分)を切り取ってから、ゴム系接着剤で取り付けを行った。接着面積が小さく、接着力が心許ないのが現在の課題だ。
 余談その1。幌枠の加工をしている際に、気が付くとカッターで指を切っていたらしく、パーツと刃が血塗れになっていた。その後はかなり気を付けていたのに、もう一度やってしまった。私が加工した車両のうち何両かは人の血を吸っている、という本当にどうでもいいお話。
 余談その2。旧製品と現行製品であまり変わらないと思っていた車体モールド、連結面に関しては結構違っていた。例えばジャンパ栓受けがよりシャープにカッコ良くなっていて、貫通扉もドアレールなどの表現が加わっていた。編成を組むとあまり見えなくなってしまう部分なので、新旧ごちゃ混ぜにしても気にしないことにした。というか、私はまったく気にならない。

インサートの裏側が説明書の、古い古い製品だ

 という訳で、25年ぐらい前?の製品だがまだまだ現役で頑張ってもらう予定。一方で、買い足した最新のキハ183-550増結セットを見ると改善されたヘッドマーク周りがカッコいいなとも思う。増結セットをもう1個買って来て、旧製品は編成の中間専用にしようかなと考えていたり……。

(2021.07.19)

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