黒き翼のスピリット・オブ・セントルイス

スピリット・オブ・セントルイス、の1/144模型

  これは「スピリット・オブ・セントルイス」という飛行機の1/144模型である。1/150のNゲージに近い縮尺だ。エアロベースというメーカーの金属エッチングキットで、本来は金属の質感を活かした無塗装で仕上げる模型だ。以前に何度か、このメーカーの製品を組み立ててみた物を紹介している(今年で言えばエッフェル塔、その前には飛行機や飛行船をお見せしている)。とある日、模型店で思いついた。これ、塗ってみてもいいんじゃないの? というわけで数ある商品の中から、真鍮版のスピリット・オブ・セントルイスを選択(洋白板もある)。100%真鍮製ではなく、一部にホワイトメタル、ステンレスを含む構成で、真鍮以外の場所は敢えて無塗装のまま残してみた。手前の銘板は、黒く塗った後、凸部分をタミヤのエナメル塗料で銀色に塗ったものだ。

洋白素材そのままの"セントルイス"と今回黒く塗ってみた"セントルイス"

  実は「スピリット・オブ・セントルイス」は2個目で、一つ目の"セントルイス"は私が初めて完成させた金属キットでもある。そう、鉄道模型の分野も含めて初めて金属キットを完成させた、記念すべき一台(飛行機は別の単位で数えるべきか?)。何故今回も"セントルイス"にしたのか? 最初に作ったというのもあるし、この形が好きというのがあるのかもしれない。主翼の彫刻が気に入ったせいかも?(ついでながら、実物の主翼とは構成が異なり、模型風の味付けがなされている、ものと思われる)
  元々無塗装で仕上げることを原則として作られているので、塗装しようとするとちょっと手順を考えないといけない。パイロットが乗っているわけだが、このパイロットのパーツはホワイトメタルで、今回無塗装で仕上げた。本来ならば最初の段階で運転席に固定するのだが……塗装する関係でその手順を後回しにした。今考えれば、パーツの段階で一旦全部塗ってしまい、その後組み立て途中に剥離した部分はタッチアップすれば良かったのかも……。パイロットを乗せてからはめ込んでいく部品も多くあったのだが、それらもすべて塗装後に組み立てることになった。このキットはツメを折り曲げて部品同士を固定していく方式なので、塗装後に曲げると塗料が剥がれ落ちてしまう。ので、剥がれた部分はタッチアップ……というつもりだったのだ。ところが意外にも、折り曲げる面積が狭いせいか剥がれはほとんど見られなかったのでその手間が省けた。ラッキーとしか言いようがない。なので余計に、全部組み立ててから塗った方が楽だったかも……と思ったわけである。
  完成した物を見ると……プロペラが若干綺麗に組めなかったのが痛いが、トータルとしてはイメージどおりの仕上がりになった。が、エンジンカウル?の部分も黒く塗った方が統一感が出たかな……。シルバーのまま残す部分は、プロペラ部分(とパイロットと車輪)のワンポイントだけの方が"光った"かもしれない。また気が向いたら、他の機体でもやってみよう。

(2008.11.15)

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