簡単な例
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上図、歩がいなければそこへ金を打てば詰む。ところが、歩がある故にそこには金が打てない。だから詰まない。これが"邪魔駒"というやつで、邪魔駒を消す手順をテーマにした詰め将棋がある、というのが昨日の侃侃諤諤本編のお話(一応念のため、この図は詰め将棋ではないので詰ます手順は存在しません)。その昔、豊臣秀吉は碁の対局において、自分の打ちたいところに相手の石があったら、その石の上から自分の石を打ったという(あれって豊臣秀吉だったよね?)。秀吉が将棋をやっててこんな局面に出会ったら、きっと自分の歩の上から金を打つに違いない。 |
で、先々週の懸賞問題
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左図が問題図(但し、勝手に持ち駒の飛車を当該箇所に打っている)。今打ってみた飛車のすぐ下に味方の桂馬がある。これが飛車の縦の効きを遮っているため、玉としては矢印にあるような逃亡ルートが確保できる。では、この桂馬がなければどうだろう。右図を見ていただければ分かるように、飛車の縦の効きが後方に広いので、先ほどの玉の逃げ道は成立しない。これが今回の"邪魔駒"である。左図、飛車を打たずに馬を引いて王手して、敵玉がこちら側の桂馬を取った後、馬が先ほど玉のいた場所へ移動して王手、玉はこれを取らざるを得ず、結果右図のようになるので飛車を打てばその後収束する(但し、右図は説明のため左図と桂馬の有無だけ違えてある。左図の詰め手順を辿ると、左上の馬は存在しなくなる)。玉側には、左側からの逃亡ルートが依然存在するが、金を捨てて飛車を成ればばっちり詰むのである。要は、最初の状態では玉の逃げ道が2通りあるのでそのままでは詰まず、邪魔駒を消した後は1通りになるので詰ましやすいということだ。 (2006.11.28)
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