「Nikon Z5II」を買ったぞ!

  
 ――本題に入る前に「Q&A」

Q:先週の唐突な猫の話はなに?

先週の猫

A:Z5IIで撮影した写真です。

 先週の更新でZ5IIの話をする予定だったんだけど、作例の猫四号が侃侃諤諤未登場なことに気付いて急遽変更となりました。

というわけで、Nikon Z5IIを買った。

 というわけで、キャッシュバックキャンペーンが始まってすぐにNikon Z5IIを買った。ニコンの35mm判機の中ではエントリーに位置づけられる機種だが、先代(Z 5)に比べて各部が強化されている。連想するのはソニーのα7 IIIで、私にとっては「フル装備ではないが必要なものが揃っていてちょうどいい」カメラだ。α7 IIIに比べると、新しいだけあって動体にも強そう。例年の春先のメジロ撮影が今から楽しみだ。

 一緒に買ったレンズはNIKKOR Z 24-120mm f/4 S 。D810でも同焦点距離、開放F値のレンズをキットで入手したが、その最新バージョンと考えていいだろう。勿論光学系も一新されていて……違いはまだよく分からない(笑) レンズの良し悪しについては他のカメラマンがいっぱいレビューしていると思うので、そちらをどうぞ。Fマウント版より小さくなって取り回しも良くなった。きっと大活躍してくれることだろう……うん、きっとそうだ(*1)。

というわけで、鳩を鳥代表として撮ってみた

 同時にマウントアダプターも購入した。梅ジロ撮影のリハーサルとして、AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR を使って家の屋根にいた鳩を撮影してみた。うーん……? 確かに鳥認識はするものの、期待ほどはぴったりと張り付いてくれない。AFポイントが体に来ることも多く、瞳に追従するときとそうでないときと。梅ジロ撮影になるともっと条件が悪くなりそうなので、過信どころか被写体認識ではなく手動でAFポイントを選んだ方がいい可能性もある。この辺を求めるならZ6III以上を買えということだろうか。

静止物に関しては非常に満足

 いきなり不満から始めてしまったが、基本的な部分にはとても満足している。まず最初に感じたのが、シャッターがいい。D810もそうだったが、ニコンのカメラはシャッターの感触が心地よい。シャッターの良し悪しは撮れる写真に関係ないが、シャッターを切った時に気分が良いと撮影も楽しくなる。ファインダーと並んで大切なところだと思う。そのファインダーも実にいい。ヨドバシの店頭や室内で見ていたときは気付かなかったのだが、庭に出てみるとちょっと感動した。光学ファインダーに近い……というか「撮影しようとしている写真が見える」とでも言えばいいだろうか。α77を初めて触ったときにEVFの進化に驚いたが、今回はそれ以上だ。

 各部を一通り触って、ボタンカスタマイズもしてみた。まだ慣れてないのでいろいろと手探りの状態だが、α7 IIIより使いやすい状態に持って行けそう。特にレンズエプロン部のカスタムボタンが嬉しい。レンズ根元のコントロールリングがいろいろと考えどころで、絞り値に割り当ててみたがピーキーで使いにくい。ただ、開放からF11まで絞りたいなんて時はリアコマンドダイヤルをちまちま回すより素早くできそう。コントロールリングをざっと回してからリアコマンドダイヤルで微調整……という使い方がベストかもしれない。

早速レンズを買い足してしまった。

 本体購入後、1ヵ月もしないうちにNIKKOR Z 14-30mm f/4 S を買い足してしまった。キャッシュバックキャンペーンをやっているうちにもう1本、と候補に上げたうちの1本ではあるが、その日買うつもりは全くなかった。というか、候補にしつつも「高い」のが理由で順位は下の方だったはず……。とりあえず現物を見に行くか、とヨドバシカメラに行ったらたまたま数量限定のセールをやっていて……ついうっかりと。帰って確認すると、カードの限度額ギリギリでした(笑)
 そんな感じだから、家で「久しぶりにやっちまったな」と軽めの後悔をしていたのだが、実際に撮影すると吹き飛んだ(もともと軽い後悔だったので)。α7 IIIで使ってるタムロンの17-50mm F4の17mmは、「細かいことは気にしない」私が気にするレベルで湾曲が残っている。ところがこのレンズ、14mmでも全然曲がらない。いや、厳密な撮影はしていないので少しは曲がっているだろうし、あと電子補正も入っているだろう。でも普通に撮っている分には全く気にならないレベル。高いのは高かったけど、セールとキャッシュバックも考慮に入れ「いい買い物をした」と思おう。

 ここで、他の候補レンズについて話をしよう。NIKKOR Z 24-120mm f/4 S のところに付けた「*1」に関わる話である。気になるレンズはたくさんあるが、将来確実に買いそうなのはNIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR だ。「28-200」ではなく「28-400」である。最初製品情報を目にした時は馬鹿笑いしたものだが、実際に店頭で手に取ってみると別の意味で馬鹿笑いしたくなった。このスペックのレンズがこのサイズとこの値段なのはちょっと訳が分からない。ニコン万歳。その日、NIKKOR Z 14-30mm f/4 S 同様にセールになっていて、もちろんキャッシュバックキャンペーンの対象でもあった。一瞬どっちにするか迷ったのだが、冷静に考えた。本体と一緒にNIKKOR Z 24-120mm f/4 S を買ってZライフを始めたばかりなのに、もろ被りのNIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR を買うのはただのお馬鹿さんでは? だからNIKKOR Z 14-30mm f/4 S を選んだのだが、買ってから気付いた。もしかするとNIKKOR Z 14-30mm f/4 S NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR の組み合わせは最強なのでは? 広角14ミリから望遠400ミリまでを2本のレンズでカバー。重さもサイズも常識の範囲内。400ミリがF8と暗いけどそれはしょうがない(後日確認したが、200mmあたりでF8になる)。当初は冗談半分で候補に入れたのだが、今は100%本気だ。でも買ってしまうとNIKKOR Z 24-120mm f/4 S の活躍の場が狭まること間違いなし。うーん、悩ましい。

UHS-IIのSDXCカード
裏面(右)は、シリアルじゃないと思うけど何かしらの番号が記載されていたのでボカし処理を施しました

 更新を1週間遅らせたことでUHS-IIのSDXCメモリーカードが間に合った。いつものサンディスクExtreme PROである。同じUHS-IIのExtreme Proでも何種類かあるようだが、書き込み最大300MB/sのカタログスペックが最も高いモデルを選んだ。早速試しに「RAW+JPEG」で「Hi」モードの連写をしてみたのだが、49コマ写してスローダウンなし。ここまで連写することはほぼないと思われるのでそこで打ち切ったのだが、書き込み待ちも体感できず上々の結果だった。Z5IIのカタログスペックを見るとこれぐらいは余裕なんだけど、カードとの相性が悪い可能性がないとは言い切れない。“本番”の前に念のため試してみた、ということだ。
 ちなみに、カードの寿命を考えると128GBを買った方がコストパフォーマンスは良くなるはずだが、実はこれまでにカードの寿命までSDXCカードを使ったことがない。写真が趣味と言いつつ優先順位は3位で、撮影枚数はガチガチのカメラ趣味の人と比べればはるかに少ない。そして高速書き込みが必要になるのは梅ジロ他の限定された場面だけ。普段はUHS-Iのカードを使い、UHS-IIのこのカードはここぞの時に取っておくことにした。多分このカードの寿命が来る前にCFexpressのカメラに買い替えていると思う(CFexpressが普及し、SDに取って代わる、という意味も含む)。

 先日ちょっとお出掛けしたのだが、その時はまだ「慣れていない」という理由でα7 IIIを持って行った。次からはこちら、Z5IIにしようと思う。α7 IIIだと200mm(テレコンを含めれば280mm)まで持って行けるので、現状Z5IIだと120mm止まりなのがちょーっと気になるとこ。でもまあ、そこは割り切ろう。代わりに14mmまで広がった広角レンズで良い写真を撮ってやろうじゃないの。

(2025.12.10)
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