|
【魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?】 「日常(と書いて“いえ”と読む)に帰るまでが復讐だ」とかいう『魔奴愛』ならではのセリフ。あのう、遠足気分で復讐しないでもらえます? まあでも魔王クラスとなると、復讐の類はその程度のものなのだろう。ちなみに、記憶が薄れているのでこの表現が原作にあったかどうかは覚えていない。手島某なら書いてそうな雰囲気はある。
というわけで、原作の5巻相当が終了。原作1冊終わらせるのに漫画版は2年ぐらい掛かってる気がする。最近更新遅い気もするし、大丈夫かな? ちょっと大丈夫じゃないか。ま、元々ライトノベルを全編コミカライズするのは、『Re:ゼロ』方式にでもしない限り無理があるよねえ。
【新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。】 ミゼット過去回。作者は「過去話が長くなってしまった」と気にしている様子だ。確かにネットでは否定的な声もあるが……でも結局は、話すタイミングとどのキャラのものか、行きつく先は話自体が面白いかどうかが重要なんじゃないかな。私はどちらかというと、メインキャラの過去が語られるシーンは好き。今回のも割と良かったと思う――但し。抑止力が目的とは言え核兵器(的なもの)作んなよ。世界観ぶっ壊れなのは今更なのでもういいや。
【SPY×FAMILY】 作品と巻によっては1冊読んでも「あれ? これだけ?」という時がよくあるのだが、今回の『SPY×FAMILY』は盛りだくさんだった。冒頭のロイドに始まり、中盤はアーニャ(とダミアン)、最後はヨルと、家族3人のエピソードが揃っている。その中でも一番気になるのはやはり、冒頭のデズモンド夫人の診察だ。アーニャが超能力者だけに、実はデズモンド総裁も何かしらの能力を持ってるってのは“アリ”な話かもしれない。仮にそうだとして、どこでどうやってその力を手に入れたかが疑問になるが、それが物語の核心になるかも?
【ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。】 とりあえずアレだ。アニメ化おめでとう!
「魔法が使えない」空間のはずなのにどうやってラックが「生命転移」を使ったかがよく分からん。暗黒魔法だからOKなのか? それなら普通にアルラウネ(偽)も使いそうなものだが。あと、ラックの右眼はオリジナル・アルラウネの右眼らしいのだが、漫画冒頭のあれこれで体が魔神王と入れ替わったって話になってなかったっけ? 今ラックの意識が魔神王の体を乗っ取った状態なら、今魔神王が使おうとしているラックの体の方にアルラウネの右眼あるんじゃ……。という、ちょっと分からんことが多い巻だった。分からんからちょっと自棄になっていつものやつ行っとこう。
原作はどうやってアルラウネ抜きで話進めたんやー!!!!!
【転生したらスライムだった件】 なんか最近、ちょっとイマイチになって来た(と言いつつ前回は星3つ付けてる)。珍しく展開予想(ユウキが操られてるフリ)が当たってた気はするのだが……。
【ドルおじ #ドールに沼ったおじさんの話】 この作品、スタートは「ドール趣味とは如何なるものか」だったような気がするのだが、段々とスターレットを巡る人々の物語になって来た。私としては読みごたえが出てきて続きが楽しみだ。
【TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには】 開き直ってほんまもんの反社になってる……どういう漫画だよ(笑) 訳の分からん御前試合っぽいのとかやってるより、普通にキレて暴れるツヨシが見れてるので漫画の主旨には合っている。
【Re:ゼロから始める異世界生活 第四章 聖域と強欲の魔女】 ここ最近、『八咫烏』と『NieR』でメンタル削られたって嘆いてるけど、そういや『Re:ゼロ』もここキツかったなあ。その2つとは違った形で原作者の性格悪い。「このあとどうなるか」が分かった上で読ませるんだもんなあ。
【リコリス・リコイル】 人工心臓の話が出て来てからは私好みのストーリー。元々千束のことをリコリス、ニアリーイコール兵器としてしか見ていなかった2人が、「段々と」なのか「何かのきっかけで」なのかは分からないが、我が子のように愛情を持つようになったようだ。ここんところで、前に絶賛してた『彼方のアストラ』でも1組ぐらいこういう親子(厳密にはクローンなので子ではない)がいても良かったよなあと思ったのを思い出した。まあ『アストラ』でそれやるとちょっと要素盛りすぎになるかも。
【もやしもん+】 『もやしもん』の続編。前半は俗に言うメタ要素が多く、教授が「去年は19年前だからね」とか言っちゃったりする。加えてオリゼーが身も蓋もないことを――「他の作品がヒットしなかったから過去のヒット作に頼らざるを得なくなる」的な。そして私は付け加える。大抵の続編作品が失敗する理由は――いや、今日はこの話は辞めておこうか。
【ブサメンガチファイターSSS】 元から2冊完結ということで話を組み立てたと思うのだが、打ち切りとはまた違った雰囲気の詰め込み感が。でもまあ、こんなもんだろうなあ。
【追放されるたびにスキルを手に入れた俺が、100の異世界で2周目無双】 衝撃?の4巻のせいで期待値が高すぎたんだけど、そこがピークと考えれば順当なところかな。次の異世界に行くまでに、「ティアが一緒に行けるのか?」とか「そもそも帰らなくていいのか?」とかが余計だったような気がしないでもないが、なかったらないで突っ込む読者(例えば橘雪翼とか)がいそうなので必要なやり取りだったのかもしれない。
というわけで2つ目の異世界。雰囲気的にココでの1周目も勇者を勝利に導けていないっぽい。でもまあ仕方がないよね。まだ異世界2つ目で追放スキルも1つしかない状態で“挑んで”るんだから。この作品としては、手に入れた追放スキルの数々を使って「2回目は上手くやる」がテーマになるのかな。さらに、ティアもスキル以上にキーパーソンになるかも。エドだけでは、例え100の追放スキルがあっても、1周目の知識があっても乗り越えられない何かがあって、そこを上手くティアがカバーする……と予想しつつ、次を楽しみに待とう。
【黙示録の四騎士】 アングハルハッドが成長しててテンション上がったけど、愛馬?シルヴァンは基本変わってなくてズッコケた。
ナシエンスの秘密は手が込んでいた。「男と思ったら女」のパターンだと思っていたのに、「実は妖精族で、妖精族にはありがちな男でも女でもない」。おまけにキングとディアンヌの実子というオマケ付き。てんこ盛り過ぎでしょ(笑)
そして思ったより早いパーシバルの復活。この作者、昨今の漫画家にしては珍しく速筆だから、リアルタイムで追ってる読者からしても爆速の復活劇だったんじゃあないかと。下手な漫画家だったら1年以上主人公不在にするのにねえ。その反面心配なことが……「最新刊に追い付いたと思ったら最終巻だった」なんてことにならないことを願います(笑) いやまあ、そうなったらそれはそれで仕方がないけど。それも含めて、『七つの大罪』読み始めたときに月3冊ペースにしといて正解だったよ(最初は続編まで読むか未定だったし、こんな速いペースで単行本出してることも知らなかった)。
【王様の仕立て屋〜サルトリア・ナポレターナ〜】 表紙のお婆ちゃんに見覚えがある。ユウがパーティーでダンス踊った人だ! と思ってページを捲ったがなかなか出てこない……後半に入ってようやく登場。表紙になってる割には話には関わって来なかった。残念! ま、それはともかく、今回のテーマは「モノトーン(無彩色)のコーディネート」。漫画向きの話だね!
【戦隊レッド 異世界で冒険者になる】 なんでだろ……表紙が何故か『四天王は実家暮らし』を思わせる……ちょうど4人いるし。あ、ごめん、5人いたわ。
魔王の愛し子が一人、ヴィダン。魔王と結婚すると言って憚らないが、そこんところでアジールにちょっと指摘されて激昂。で、私は別のところに疑問を抱いた。この漫画の魔王は「おかあさま」と呼ばれていて女性なんだけど、“おとうさま”は存在しないのだろうか? あるいは単性生殖という可能性もあったけど、彼らの会話聞いてるとどうもそうじゃないみたい? 雰囲気的にはこの後魔王復活して、それを打ち砕いて完結かなあと思っていたのだが、もしかすると父親が出現してさらに話が続くかも?
【ホテルメッツァペウラへようこそ】 アイススイミングとかまた訳の分からんことを……死んだりしないのか? サウナで温まってから入るらしいが……うーん、それって最新の研究だと体に悪いってなってなかったっけ。あと、『ドミニオン』のカードに「サウナ」と「アヴァント」ってのがあって初めてその単語を知ったのだが、「アイススイミング」と「アヴァント」は違うもの? アヴァントが日本じゃ知られてない単語だから、分かりやすく表現しただけなのかな? 最初は泳ぐのかと思ってたらどうやら浸かるだけのようなので、まさしく「アヴァント」でいいと思う。あるいは現地語は「アヴァント」だけど、英語では「アイススイミング」って呼ばれてるのかな? まあそれはともかく。バンジージャンプと並んで一生やりたくないイベントだな。私は寒いの苦手なんだよ……。
【廻天のアルバス】 完全に完結の流れでちょっと焦った。アルバスが望んだ完璧な未来にただ一人アルバスだけがいない。アルバスが皆の平和を望んだように、皆もまた全員の平和を望んだ。「全員」に不可欠な「アルバス」が欠けたので、「失敗、やり直し」とアルバス抜きで大魔法を完成させる。で、アルバスの幼少期まで戻ったようだが、これはやりすぎてしまったのか、それとも完璧な未来のためにはここまで戻す必要があったのか。幼少期アルバスが表紙の6巻へ続く。
【灼熱カバディ】 先月あんなことを書いたら、4巻でここぞとばかりに登場人物の数が増えた。橘雪翼の記憶力は低すぎなので、覚えきれるかどうかちょっと不安だ(笑)
練習場所(旧体育館)の使用権を巡っての強豪野球部とのバトルは、よくある「漫画ならでは」のお話だ。普通に考えて部活動の場所は教職員が管理してるから、いきなりどこぞの部員がやってきて占拠とかはできない。当然「勝負して勝ったら」云々みたいな話が通るわけもない。まあ、それはそれ、これは漫画だから。ネットでたまにネタになってる「現実にはあり得ない学園ものの設定」の1つだろう。
5巻後半では畦道が覚醒? どこぞの野球漫画は概ね主人公が一人で何とかしちゃうのが私としては不満。やっぱチームスポーツは個々が輝かなきゃね。
【黄泉のツガイ】 夜と昼を別つ双子のみが従えることのできる強力なツガイ「解」と「封」。ここまでツガイは2体1組を一人のツガイ使いが従えてきたが、この「解」と「封」は双子それぞれに1体ずつ付くらしい。契約?の方法は一度死ぬこと。死んで「解」または「封」を従えると、生きかえ……タイトルに合わせると“よみがえる”か。アサが会った「解」さん曰く「口伝が曲がって伝わってる」そうだが、タイトルは「黄泉の国で手にすることのできるツガイ」から来ているのだろう(正確には黄泉の手前の「黄泉平坂」だそう)。
という事実が分かったところで気になるのは、この後ユルがもう一方の「封」を従えることになるのかならないのか。従えるためには一度死ぬ必要があるわけで、それが「命を狙われる」理由でもある。「封」を従えないまま物語が終わることも考えられるが、某「僕と契約して魔法少女になってよ」みたいに最後の最後、ギリギリになってから「封」の力を手に入れて大逆転!という展開にベットしよう。
――一回死ん、でツガイ「封」を従えてよ
さて、現状「解」と「封」の力を狙う勢力が掴めていない状態。デラさんは味方と信じたい部類に入る。ユルとは昔からの顔馴染のようだし、ユルに「『封』について黙ってたのはどうしてだ」と凄まれても、怯むことなく「一度死んでも大丈夫、という考え方は危ない」とユルの身を案じる答えを返している。一方で影森の現当主も、根っからの善人というわけではないが、「解」「封」の力を利用して天下を取ろうという野心を持っているわけでもなさそう……と私がここで書くとひっくり返される可能性が高いのだが(笑) 次男のアスマが一番怪しく見えるのだが、わざわざ怪しく描いてる時点で怪しくない気もする。となると「怪しいと見せかけて怪しくありませんでしたー」の長男ヒカルが逆に怪しい? 「こんな物騒な家の後は継ぎたくない」と言ったのもブラフとすれば矛盾はない。もちろんだが、黒幕がまだ漫画では登場していない可能性も残ってそうだ。さあ、全部書いたからどれかは当たるはずだ(笑) と言ってて全部外れたら才能だね(笑)
【紫雲寺家の子供たち】 めっちゃ関係ない話だが、作者が『彼女、お借りします』の人と同じことにようやく気付いた(読んだことがあるのは冒頭だけで、内容はほぼ知らない)。ネットで連載がかなり長期に渡ると話題になっている作品だが……『紫雲寺』は1巻あとがきで「13巻で終わります」と明言されている。この手の話で実際その通りに終わったのを私は見たことがない(*1)。もしかするとついつい話を伸ばしちゃうタイプの漫画家なのかも知れず、本作がどうなるのか違う楽しみが出てきた。
*1 実際終わったのがあっても知らないだけ。実のところ私が「○巻で終わります」的なのを見聞きしたことがあるのは『アルスラーン戦記』と『キマイラ』の2つだけ(いずれも小説)。
【デッドマン・ワンダーランド】 「期待してなかったが普通に面白そう」と最初は思っていたのだが、また何か微妙な感じになって来た。どっちかというと主人公が『エウレカ』の時と同じタイプだから、波長が合わないのかもね。もっと極端なことを言うと、この「Kindle特価」シリーズ全体が……。
【まおゆう魔王勇者】 他の作品だと「魔族は人間より力が強くて頑丈で」ってのが多いんだけど、本作の場合は力は強くても頑丈さは同じなのかな。マスケット銃で普通に致命傷を与えられるのがどうにもイメージにそぐわない。何なら現実世界の熊の方が強いんじゃないか?
【棺姫のチャイカ】 最序盤は「何だこりゃまたハズれかな……」だったのだが、中盤以降はまあまあ。あとがきを読まなければ完全に打ち切りにしか見えないが、小説のアニメ化に伴うコミカライズで、元から短期連載の予定だったそう。全体的には荒削りな印象を受けた。特に主人公の「乱破師(サバター)」という職業がよく分からなかった。この辺もうちょっと序盤で掘り下げとくべきだったんじゃないかと(もしかしたら原作にはあったけど、漫画は短期連載だからと削った可能性も?)。物語の続きに興味がなくはないが、原作に手を出すところまではいかないかな。
【天のプラタナス】 以前『Dreams』を読んで、『風光る』を読んで、この度『4P田中くん』を読んで、そして改めて『天のプラタナス』を読んでようやく気付いたこと。この作者の漫画、試合に入ると面白くなくなるのでは……? 物語の最初とか試合の合間の練習とかの話は面白いけど、いざ試合(練習試合はまだしも、公式戦が特に)になるとイマイチってのはかなり致命的かもしれない。おまけに、試合時間(ページ数のこと)が長いのが……。
十条高校に勝利。すると、今度もエース・本間がコーチングをしに浜鹿へやってきた。この調子で毎試合勝ち進むごとに敗れたチームのエースが集結していくと面白いことになりそう……なのだが、既にネタは割れている。全28巻なのであと1校ぐらいが限界か。というか、残り14冊で何試合やるつもりなんだろう。今回読んだ8〜14巻のペースだと2試合出来るが、果たして。なんか中途半端なところで終わりそうな気がして来た。
―――――
新刊が多い上にタイトルが長いもの(2行に渡る)が多く、圧を感じる。『転生したらスライムだった件』が短い方になるのはどゆこと? その点『もやしもん+』は癒し枠だが、今回限りになる可能性が濃厚。それにつけても『イケナイ教』が先月で良かった(3行必要)。いつも2行にしていた『魔奴愛』が実は1行で収まることに気付き、そういう事情で今回は改行を入れないことにする(次回以降どうするかは分からない……忘れて2行にする可能性大)。ちなみに新刊が12冊もあるのに全部電子版なのは初……かもしれない。前にも一度あったような気もするが……。
既刊は、中期で端数が出ていたメンバーの消化が完了した。今月先月で新刊が出たものは来月と再来月あたりで読む予定で、それを以て晴れて新刊戦力入りとなる。『レッドブルー』『転生重騎士』『アルバス』の3つは概ね3ヵ月おきに単行本出ているので、大幅な戦力増強だ。6月時点では発売が3の倍数月で揃っていて、戦力強化はいいけど偏ってしまう……と贅沢に悩んでいたが、『転生重騎士』が1ヶ月ズレたお陰で多少は緩和されそう。
(2025.10.31)
|