2025年6月に読んだ漫画


2025.07.05 抜けていた『廻天のアルバス』の感想と最後の雑記を追記しました。

タイトル巻数評価
< 新刊 >
  ラーメン赤猫 11  ☆☆☆★
  MFゴースト 23/完  ☆☆★
  ザ・ファブル The third secret  ☆☆☆
  くま クマ 熊 ベアー 13  ☆☆☆
  将棋の渡辺くん  ★(☆☆☆)
  転生したらスライムだった件 29  ☆☆☆
  うちのちいさな女中さん  ☆☆☆
  昭和のグラゼニ  ☆☆★
  定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ  ☆☆☆
< 既刊 >
  ワンパンマン 31  ☆☆
  黙示録の四騎士  ☆☆☆★
  黙示録の四騎士  ☆☆☆★
  黙示録の四騎士  ☆☆☆★
  王様の仕立て屋〜サルトリア・ナポレターナ〜  ☆☆★
  レッドブルー 10  ☆☆☆
  追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する  ☆☆☆
  追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する  ☆☆☆
  戦隊レッド 異世界で冒険者になる  ☆☆☆
  ホテルメッツァペウラへようこそ  ☆☆☆
  廻天のアルバス  ☆☆★
< 既刊(Kindle特価枠) >
  交響詩篇エウレカセブン 4-6/完  ☆☆
  まおゆう魔王勇者 5,6  ☆☆★
  ガンナーズ 全6  ☆☆
  4P田中くん 31-37  ☆☆★



【ラーメン赤猫】
 「漫画読んで面白く感じるかどうかはその時のメンタリティーにも左右されそう」な気がした今回。『赤猫』はアプリで一度読んでいて話は知っているので、単行本で改めて読んでそこまで熱中することはないのだが、今回は読み始めたら没頭して気付いたら最後のページだった。ではその時どういうメンタリティーだったか?についてはよく分からない。
 ジュエルの話が多め。それに伴って丑満丸登場。ここまで表に出てくるのは今回が初めてかな? もっととっつきにくい性格かと思っていたが、意外にノリが良かったり。自分からサンタ帽被るタイプのキャラとは思わなかった。

【MFゴースト】
 カナタ逆転優勝という順当な結果はいいんだけど、巻き返せた理由付けが弱い気がする。もしかしてまた私が話をきちんと読み込めてないだけかもしれないが。歩道乗り上げという技は披露してくれているけど、これがなぜ速さに繋がるのか。サーキットとかのバンクに近い感じなんだろうか。コーナーの外を通るので距離は長くなるけど、速度を落とさなくていいから次の直線が長ければ有利に……なる? 結論としてはやはり「よく分からない」。
 物語の結末としては求めてたものがあった感じ。結局拓海の登場シーンが1コマだけってのが不満かな。作品全体としては『頭文字D』に遠く及ばなかった。作者がどういう風に捉えているのか分からないけど、この後予定されている続編では『MFG』の反省を活かしてくれることを願う。

【ザ・ファブル The third secret】
 “第2章”がイマイチな終わり方したのでもうないだろうと思っていたのだが、まさかの“第3章”がスタートした。開幕は……主人公サイドの人間は相変わらず、そして敵となるであろう新キャラも『ファブル』らしくていい。けど、こういった導入部の良さは“第2章”もそうだった。この後どういう風に物語を転がしていくかが重要だ。

【くま クマ 熊 ベアー】
 シーリン編が綺麗に……終わらなかった。単行本から逆算して組み立てる漫画家もいれば成り行き任せ(ストーリー重視)の人もいる。本作は後者。話が面白ければどちらでもいいんだけど、読んでてやっぱり「ここで終わるのかー!」という気持ちにはなる。ま、この作品に関しては小説版もウェブ更新も読んでるのでそこまで言うほどじゃないけどね。小説にあってアニメで削除されたあの話、漫画版でもやっぱり削られそうなんだけど、単行本のおまけに入る可能性を信じて次の巻を楽しみに待とう。

【将棋の渡辺くん】
 星評価「★」はG成分のせいです(笑) それ以外についてはカッコ書きしたほうで。
 渡辺くん離婚! 橘雪翼との共通点がまた増えたな……中身が全然違うが! 作者ツイッターで知ったので詳細が気になっていたのだが、漫画読んでもよく分からん理由だった(笑) まあそこも含めて「渡辺くんらしい」ということで!
 ここしばらく「連載続けようかな、やめようかな」状態だったが、今回は「不定期連載」という道を示されてそちらへ進んだ模様。今までも単行本刊行ペースはゆっくりだったが、今後さらに遅くなりそう。でもま、仕方がないよね。実録エッセイ系だからそろそろネタも尽きてくるころ。というか、尽きたからこそG成分が入ってきた……?

【転生したらスライムだった件】
 ? マリアベルこんな堂々と“前線”に出て来ていいのか? もっと裏で手を引いてなかなか正体見せないタイプだと思っていたのに。スキルとやらの発動のために正面切って対決しなきゃならなかったのか。戦力的にはリルム率いるテンペスト側の圧勝、であっさり終わると見せかけ、操り人形っぽくなったカグラザカ・ユウキが最後の壁になりそうなところで「続く」。

【うちのちいさな女中さん】
>布団の仕立て直し
はえー、当時はこんなこともやってたのかあ。と感心して読み進めて行ったら、令子先生曰く「いつもお店に頼んでたから助かるわ」――やっぱりそうですよねー。こんなのなかなか家庭じゃできませんよねー。

>十圓を貰ったら
「1日で十圓を使い切る」というお話。こういう企画は『こづかい万歳』の吉本先生向きだよ!(笑) もちろん十圓というのを現代の貨幣価値に照らし合わせて修正する必要があるが……さて、今のいくらぐらいに相当するだろうか? 一応コラムには「市公立小学校教員の初任給が45〜55円」とあるが、これまたまるでアテにならない。だって昭和10年の小学校教員ってそこそこ高給取りっぽくない? 話をシンプルにするため約10万円とすると……円タクが1万円になって少し高すぎるか。実際には円タクだからって1円だったわけじゃないそうだが、それでも6千円は高い。でも当時のタクシーだからそんなものなのかも? ハナちゃんの月給の半分以上、という表現もあり……現代だったらハナちゃんは月に幾ら貰えるか(年齢が労働基準法的に引っ掛かるが)。15〜16万円とすると「当時の一圓≒今の一万円」でそんなにおかしくない気も。っていうか「拾圓」のお札あったのか!

【昭和のグラゼニ】
 安田、まさかのトレード。現実世界で言うところの広島に移籍して……現実世界で言うところの江夏に目を付けられて、ここからいろいろと昔話。『グラゼニ』って俗に言う「銭闘」的な話で始まったはずだけど、本作に関しては完全に「昭和の野球史」になっちゃってるな(前の巻にもそう書いたけど)。まあ別にこれはこれでいいけど(本編と同じテーマにしたら「スピンオフやってる意味ないじゃん」になっちゃうもんね)。

【定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ】
>「テレビ」の亀島さん
この「ジャージ芸」っての、見覚えがある。但し直接テレビで見たわけではなく、小学校の頃友だちがやってた(真似してた)のを。35年越しに元ネタを知った……と言いたいところなのだが、微妙に年が合わないような気もする。ま、そんな細かいところ気にしなくていいか。

>「野草ハンター」宝泉さん
某ライトノベルを連想する私。というか『雑草(晩餐)』がリアル寄りな話だったのか???

>「OB活動」の若野さん
「煙たがられるOB」はちょっと身に覚えがあってドキッとする。最終的に「口を出さずに金は出す」の境地に辿り着いた若野さんだが、これは私が所属していた鉄研の先輩たちの言葉とも一致する。サークル活動はあくまで現役生たちのものなんだよねえ。

【ワンパンマン】
 ようやくガロウ編の最終局面が近付いて来た……と思ったけど相変わらず長いね。

【黙示録の四騎士】
 なんだこれ普通に面白いぞ。いや、続編ものってどうしても何て言うか少し出涸らし感があることが多いから……と気になって調べたら、『七つの大罪』から1年も期間を開けずに連載開始しているらしい。普通に“第二章”っぽい感じで、作者の当初からのプロットだった可能性もある。となると『七つの大罪』の最後の評価を改める必要も出てきそうだ。『黙四』に繋げるつもりで混沌の話を持ち出したのであれば、あの取って付けた感も納得できる?
 シンの正体はランスロット……って誰? と思って『七大』の最終巻で確認したら、バンとエレインの子どものようだ。「キツネのシン」である程度予想されていたことではある。いや、最初バン本人を疑っていたのだけれど、喋り方が違うなーと(語尾に「♪」が付かない)。

【王様の仕立て屋〜サルトリア・ナポレターナ〜】
 フェデリカがアメリカのお客(イタリアに進出した飲食チェーンの社長)を紹介してきて、あれこれシャツを仕立てる話で1冊。ちなみにジラソーレ陣営でフェデリカは割と好きなキャラ……だけどアメリカ支店にいるのであまり出てこないので、出番が多いかと期待したけどどっちかというと黒子役でその辺はイマイチ。

【レッドブルー】
 今日も営業頑張る雨地さん。後輩が強引にセールストークを展開する傍ら完全に意識はプロデビュー戦青葉の心配(?)。並行して心中「飛び込み営業でまともな人間が家を買うとは思えない」と。分かっててやってんのか(笑) というか一握りの「まともじゃない人間」をターゲットにしてるんだろうなあ。いや、流石にうちに家のセールスは来たことがないけど、電話とかDMとかを見てるといろいろとね。

【追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する】
 最初に言った通り、この作品は途中までアプリで読んでいた。今月読んだところよりさらに先……推定で12巻ぐらい? 具体的にはエルマの父親が再登場して酒場でちょっと荒れてるところあたり。先月の感想文は“知っている上で書いた”わけだが、この8巻9巻の内容はほとんど忘れていた。
 ゲームのような世界なのでレベルの概念があり、敵を倒すごとに経験値が入って上がって行く。9巻では夢の主ポタルゲを倒し、エルマのレベルは72から74に上がる……これまでもそうだったのだが、一気に2つ上がるのはどういうことか。序盤のレベル1桁のところならまだしも70台とかなりの高レベル。通常のRPGであれば終盤ないしはクリア後のやり込み中に相当するあたりだ。入った経験値も“たったの”2609で、桁違いに少ない。MMORPGの類はこんなものか、それとも桁数が増えても見辛いだけから敢えて少なくしている? あるいはレベルが1つ上がるごとにスキルポイントが1貰えるから、スキルに割り振れるようレベルがガンガン上がる仕様なのかも?

>スノウ
というわけで、このキャラのことは完っ璧に忘れていた。ハウルロッド家の第一子……ハウルロッドって誰だっけ?と思ったら少し前に出てきたギルド長の血縁のようで……ん? あっちの方が年上のように見えたのだが? と思ったらあちらは分家筋とのこと。ああもう、いろいろとややこいな! エルマが聞いた前評判と違って非常に好感の持てる人物。この作品がアニメ化されたら人気出そうである。

>スキルブック<死神の凶手>
棚ぼたゲット? 一行の大ピンチという状況でスノウから譲り受けるエルマ&ルーチェだが、夢の主討伐後に金額をイザベラの方に訊いたのはどうしてだろう……と書いてて理解した。直接スノウお嬢様に話し掛けたらイザベラに怒られるんだった。戦闘中は緊急事態だったのでそんな余裕なかった、ということで。と考えると、<死神の凶手>を手にしたルーチェ。どや顔決めポーズで「これならいけるかもしれません」って言うけど、この状況でそんな落ち着いてる暇なかったのでは?

>重騎士×魔剣士 最強タッグ誕生!!(7巻末の8巻予告)
先月「ん?」と思ったけど、記憶あやふやだし“ネタバレ”だから書かなかったんだけど、やっぱり8巻の内容と違う。体裁的に嘘予告じゃなさそうだし。こういうのって作者本人じゃなく編集部の誰かが作ってるとは思うのだが、作品読んでない人が担当してるの???

【戦隊レッド 異世界で冒険者になる】
 ツギハギ博士(元世界ではゼツエンダー幹部ウラギリス)が作ったレッドクローン?レッドのまがい物?あたりまでは良かったのだが、並行世界?から別のレッド(本人)が出てくるのはどういう経緯だったんだろうか。しかもただの並行世界ではなく千年後っぽい。ここ、唐突過ぎて訳分らんかった。そしてレッドクローンはまだしも、並行世界レッドは“紛れもない本人”だから技とかいろいろとややこしかった。
 と言うネガティブ要素はあるものの、話はそこまでややこしくなく、前にも進んでる感じがして悪くなかった。並行レッドはシルバーに出会っていなかったようだが、未来予知の件もあってシルバーがとんでもなくキーパーソンであるような気がした。

【ホテルメッツァペウラへようこそ】
 アードルフとクスタの過去に触れる話が多かったかな。最後は2人がどうして仲良くなったか。そのエピソードがジュンを見守る暖かい視線に繋がっていく……?

【廻天のアルバス】
 漫画としては2回目の魔王討伐の旅が始まる。相変わらず効率重視で先へ進もうとするアルバスだが……強引?に戦士ラウロが仲間に加わる。そして次は旅商人ゼアルクがそうなりそうな雰囲気。2人だけで何とかしようとした1巻で上手く行かなかったあたりを見ても、多分仲間を増やすあたりが「最適解」に繋がっていくんだろうな。しかしこのゼアルク、実は魔族……なのはありがちなのでいいとする。“前周の記憶を引き継ぐ”タイプで、これはなかなか珍しいかも?

>ポジティブ馬鹿、いやポジティブ狂戦士(バーサーカー)だ
「バーサーカー」の「バ」と「カ」を取って「ポジティブバカ」でいいんじゃないの?

>ラウロ「勇者殿!」
>アルバス「やめてくれ気持ち悪い、“アルバス”でいいよ」
うーんこのやり取り、つい最近も聞いたことがあるなあ。定番だね。

【交響詩篇エウレカセブン】
 『新世紀エヴァンゲリオン』の影響というか、二匹目のどじょうを狙ったような印象を受けてしまう。もちろんパクりとかそういうのではないけど、『エヴァ』を越えようとして越えられなかったというか……。まあ、漫画版とアニメ版で多少の違いはありそうだが。

【まおゆう魔王勇者】
 「まおゆう講座」(話の間に挟まってる解説ページ)をきちんと読めばいろいろと詳しくなれそうだし、面白そうな内容も多いのだが、如何せん漫画の間に挟まっているという理由で現時点ではほとんど読んでない……。機会を作って一気に読みたいところだが、そんな日がいつ来るのやら……。

【ガンナーズ】
 『ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。』の漫画版ネーム担当の天王寺きつね作品。但しここでの名義は「天王寺キツネ」と表記が異なる。そのうち「天王寺狐」とか「天王寺フォックス」とか増えないことを祈る。増えたとしても氏の作品これ以上買うことはなさそうだから関係ないかもね!(身も蓋もない発言)
 「並静(へいせい)」という元号の平行世界?の日本が舞台。戦争中……侵略を受けていてうんたらかんたら。これに伝奇系の要素が加わって、なお話。主人公の能力や親友など要素が多く、ちょっと焦点がどこにあるのかぼんやりな気がする。そして最後どうまとめるのかと思ったら……打ち切りかい!

【4P田中くん】
 せっかく伊坂を打ち崩し始めたと思ったのに、天候不良の中断中に球児がハッパをかけて立ち直らせてしまう。この展開はちょっといただけない。「ベストコンディションの伊坂を倒したい」という思いから来た行為なのだが、個人競技ならともかく野球はチームでやるものだからね。確かに球児(とボブ牧田)が引っ張ってここまで来たチームではあるものの、球児個人のワガママでこれはない。価値観が昭和(の漫画)すぎる。

―――――
 先月も書いたがやっぱり多い。「Kindle特価枠」が重すぎる。これを言っちゃあなのだが、面白かったら冊数多くてもいい――むしろウェルカムなのだが、そこまで熱中できないからね……。
 新刊が9冊と充実。『MFゴースト』が完結した。それと前後して続編が始まることも告知された。一応買うとは思うけど、『MFゴースト』を考えるとあまり期待は出来なさそう。そして『ザ・ファブル』は第三章とでも言うべき続編がスタートした。“第二章”が途中から期待外れだったので期待半分不安半分。
 既刊通常枠は、先月はGWの関係で2冊だった『黙示録の四騎士』が3冊に、同じくGW枠に入っていた『アルバス』が通常枠へ。この構成が中期終了8月まで続く。夏休み枠も活用して『黙四』と『王様の仕立て屋』以外を一気に新刊戦力に組み入れる予定だが、さて全員脱落することなくそこまで進めるかな?
 Kindle特価枠の月替わりは『ガンナーズ』。先月は2タイトルあったが、巻数が少ないが故の措置で、以降はひと月1タイトルずつだ。『エウレカセブン』はひとまず完結だが、続編があるので来月はそちらを進めて行く。

(2025.06.30)

 『4P田中くん』が7冊に増えているのは、全51巻を8月で読み切るための冊数調整だ(51=6×5+7×3)。9月からは同作者の『天のプラタナス』全28巻を、毎月7冊ずつ年内で読み切る予定にしている。

(2025.07.05)
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