2024年7月に読んだ漫画

タイトル巻数評価
< 新刊 >
  ラーメン赤猫  ☆☆☆
  怪獣8号 13  ☆☆★
  はじめの一歩 141  ☆☆☆
  あおざくら 防衛大学校物語 33  ☆☆☆
  グラゼニ〜大リーグ編〜  ☆☆★
< 既刊 >
  転生したらスライムだった件 25  ☆☆☆
  こちら葛飾区亀有公園前派出所 89  ☆☆★
  こちら葛飾区亀有公園前派出所 90  ☆☆★
  喰いタン(超合本) 3前半  ☆☆★
  ワンパンマン 20  ☆☆
  チ。 ―地球の運動について―  ☆☆☆
  七つの大罪 10  ☆☆☆★
  七つの大罪 11  ☆☆☆★
  七つの大罪 12  ☆☆☆★
  悪友の俺がポンコツ騎士を見てられないんだが、
  どう世話を焼きゃいい? 〜まどめ外伝〜
 ☆☆☆
  超絶変身!! アースカイザー  ☆☆
  坂道のアポロン  ☆☆☆★
  眠らないイヴ  ☆☆★
  リコリス・リコイル  ☆☆☆

 

【ラーメン赤猫】
 格闘技やってる滝くん(名前は今回が初出?)。大会で優勝ということだが、相手(前優勝者)も強くて結構な大怪我……左足骨折してるみたいだけど、足折られてそれでも勝つって有り得るんだろうか? あと序盤?でいいパンチ入ってるけど、そこからここまで反撃してくるってもエグい。まああれだ、私は格闘技はよく分からない。
 新キャラの湯所くん。女性が苦手ということだが、御所川原さんには普通に接している……女性として認識されていないのか、あるいは慣れてる人ならOKなのか。普通に後者のパターンかな?
 雷の話は序盤でなかなかに迫力のある作画で一発落ちてくる。いや、私も雷は別に苦手じゃないけど、停電からの特大弾コンボはそれなりにビビるよ。どうしてこのクラスの落雷で店長(とあと多分クリシュナ)以外が平然とできるのか(笑)

【怪獣8号】
 「ここは俺たちに任せて先に行け!」的な展開で、普通なら盛り上がるところなんだろうけど……登場人物の掘り下げが全体的に浅いせいでどうにも響かない。私がこの漫画をあまり読み返してないせいでもあるのだが、何故読み返してないかと言うと全体的に浅いからであって(以下堂々巡り)。

【はじめの一歩】
 今回ふと思ったのが――この漫画100巻を軽く超えている。「長げーよ」という意見もちらほら聞いて確かにその通りな一面もあるのだが、この作者凄いなと思う一面も。私が読んだことのある漫画で100巻を超えたものはいくつかあるが、そのうちのいくつかは途中で大幅に劣化している。この「劣化」というのは画力だったりストーリー面だったりといろいろなのだが、とにかく読んでいて「あ、作者はもう限界なんだな」と感じることがある。『一歩』もとうの昔に全盛期は過ぎているのだが、今回間柴対ロサリオの試合の描写を見ているとまだまだ現役という迫力がある。ただ、いつまでもこのまま続くとも思えない。最後までいい形で描き切って欲しいし、描き切れるうちにフィナーレを迎えて欲しい。

【あおざくら 防衛大学校物語】
 土方との仲直りでもうちょっと話数取るのかと思っていたが割とあっさり。ここでグダグダやらないのが本作のいいところだし、これが「防衛大学校」なのかもしれない。しかしあれだな、前にも書いたと思うが、ホント土方も随分大人になった。本作で一番変わったのってこの人かも?

>「ご飯なくなりました」の案内張り紙
突如登場する『葬送』のフリーレン。きっと『あおざくら』世界にも「週刊少年サンデー」があるのだろう(『あおざくら』掲載箇所がどうなってるか気になる(?))。それから節分で鬼に扮した永井(で名前合ってる?)の吹き出し外セリフ「あんまりソワソワしてんじゃねえ」は『うる星やつら』のパロディと思われる(確か初代OPの歌詞がそんな感じ)。そういやネット情報によると、古見さん(*1)のフィギュアも出てきたらしい(この巻に収録されるかと思ったが、次回持ち越しのようだ)。突然パロネタが増えたように感じるのだが、もしかして作者人気取りに焦ってる???

*1 名前と絵だけ分かる。

【グラゼニ〜大リーグ編〜】
 年俸大幅増の3億5千万! だけど何だこれ、こんな大雑把な年俸交渉ってアリなのか? メジャーってこんなものなの?(笑) 倍増の1.2億からさらに3倍ってどんぶり勘定にも程がある。
 成功したと言ってもいい1年目が終わって2年目……少し怪しい風が吹き始める。ま、本作に限らず山あり谷ありなのは物語の基本なんだけどね。リリーフ転向と相棒パーシーの調子がどんな風に影響するか。1年目オフでも移籍の話がちょこっと出てきたが、2年目は思うような結果を残せず、3年目は別球団でプレーするような展開になるのだろうか? 移籍が多いのも「大リーグ」という感じがするので、きっとどこかでその要素を入れてくるはず。年齢的にも漫画の巻数的にも、夏之介の引退はその3年目あたりになりそう(軽めにさらっと「最後は日本に戻って1年だけプレーして、こういう感じの成績で引退しました」っていう数ページが挟まる可能性も?)。

【転生したらスライムだった件】
 食に対する見解で、ミッドレイの言うことも分かる気がする。普段私は素材そのものの味で食べるのはレアケースで(果物と一部の野菜のみ)、大体が塩味醤油味で食べている。自分でも疑問を感じないこともない。さらにミッドレイの器がデカいと感じるのは「そちらはそちらで自由にすればいいが、ウチにまで強要しないで欲しい」的なスタンスを取っているところ。この討論に関しては完全にミッドレイの勝ち……のハズだが、ゴリ押しで「料理の素晴らしさ」という決着を見るのは何だか納得が行かない。

>寿司
どうしても突っ込みを入れたい。ここは譲れない。さび抜きの話じゃない。(上の話からちょっと繋がる)醤油は? 醤油の描写が見当たらないんだけど? 醤油なしで寿司食うの?

>ゴブタ「人が寝てる間にっ」
いやお前何であそこで寝てたの? 一応それなりの会議してたように見えるんだけど何で一人だけ畳の上で突っ伏してたの?

【こちら葛飾区亀有公園前派出所】
 頻繁に登場する江崎教授だが、そろそろ葛飾区の面々はこの人が格好だけで中身ポンコツであることを学ぶべきでは? それともあれだろうか。みんな一見して江崎教授のことを持ち上げているが、失敗するところを見て内心笑ってるとか……両津はともかく中川がそんな腹黒でないと思いたい。初期中川だったら普通にありそうだが……といっても初期中川は1、2巻分しか知らないから何ともだな。
 大原部長が江崎教授の言葉に従うシーンも。この年代の人は肩書とか権威に弱いようである(デカ主語)。結果、両津に負けて漫画を色々と読んでみることになる部長。それはそれで視野が広がっていいことだと思う。しかし秀逸なのはオチ。両津に「次はお前が活字を読む番だな」と言って読書を、それも難しそうなのを多めに勧める。ぐうの音も出ない見事なカウンターである。

【喰いタン】
 マンネリ化してきたことを作者も自覚していて、話の傾向を少し変えてきたかな?という感じがする。にしても食べ物に関するウンチクが凄い(*2)……流石料理漫画ばかり描いているだけのことはある。

*2 読むのが面倒なので飛ばしています(笑)

【ワンパンマン】
 S級ヒーローと一部のA級ヒーロー、あとヒーロー協会の幹部が出て来ているシーンはいいのだが、登場が今回限りかもしれないそれ以下のヒーローのシーンをこんなに丁寧に描く必要はあるのだろうか? いわゆる「引き伸ばし」にしか見えないのだが……。

【チ。 ―地球の運動について―】
 やっぱり登場、元異端尋問官ノヴァク。娘を亡くしたと思い込んで酒に溺れ、かつての面影は薄い。この後感動と言うには複雑すぎる再会でもするのかと読んでいたら、まさかの……しかもノヴァクの目の前で。残すところあと1冊。1巻から登場していたノヴァクが物語の幕を引きそうであるが、どういう決着を見るのか全く予測できなくなってきた。

【七つの大罪】
 巻数10にして早くも盛り上がる場面に差し掛かる。聖騎士たちとの決着……かと思われたところでヘンドリクセンがまだ奥の手を隠し持っていた。このまま完結に向かってもおかしくないような、そんな感じ。全41巻とかこの後の展開を知っていなければかなり戸惑っていたかもしれない? 尤も前々から疑惑があり、徐々に濃くなっていた「メリオダスは魔神族?」がほぼ確定的になってきたので、普通に「これが終わった後は『メリオダス魔神族編』かな?」ぐらいに思って読んでたかも。他いろいろとあるんだけど、イチイチ書いてたら長くなり過ぎなので(ひと月で3冊読んでる弊害)、ざっくり今回分のラストとなるホークのシーンを。
 何か覚えてるような覚えてないような(他の漫画と混ざってる可能性も大)なんだけど、やっぱりホークはただの豚ではない?(人語を喋る以外で) 本編すぐ後に番外編としてホークとメリオダスの出会いの物語が収録されているのも“匂わせ”じゃないかと。この後ホークが覚醒してメリオダスとエリザベスのピンチを救う……ってな展開だと、今回の10〜12巻に引き続きなかなか熱くなりそうだ。

【悪友の俺がポンコツ騎士を見てられないんだが、
 どう世話を焼きゃいい? 〜まどめ外伝〜】
 ウェブで一通り読んでるけど、正直バルバロスがそんなに好きなキャラじゃないので単行本は見送っていた。連載がちょっとだけ面白いと感じ始めたので今回単行本買ってみることになり……改めて読むと、ちょっと悔しいが結構面白い。先日原作者本人が「バルバロスなんでこんなに人気出たのか分からん」って呟いていたのが私にとっての救いかもしれない。なお作者は作家らしく、「再現性がないから二度と同じようなキャラが作れない」と嘆いていたのだが、いや、そんなもんだと思うよ。得てして作った人にも分からないことが起きるもんだ(すべてが作家の狙い通りになるのであれば、すべての作品が人気作にならなきゃおかしいよね)。つーか、シャスティルとくっ付けたのが諸悪の根源な気がするのだが……。
 あ。作品紹介が出来ていなかった。『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?』のスピンオフ作品。原作序盤から登場するザガンの悪友?バルバロスと聖騎士長シャスティルを中心としたお話になる。作画は双葉もも(この漫画で初めて見る漫画家)だ。いやしかし、ホビージャパン比で人気作だからかもしれないけど、スピンオフも画力高い漫画家引っ張って来たなあ。

【超絶変身!! アースカイザー】
 『天体戦士サンレッド』のくぼたまこと作品だ。系統としては似たようなものだが、最大の特徴が表紙でもあり正義のヒーローっぽい「アースカイザー」が一切出てこないところ。曰く「静岡に巣食う悪魔たちが牙を剥いた時、大切な人々を守るためアースカイザーは必ず現れる」だそうだが……そう、肝心な悪魔たちが牙を剥かないのでアースカイザーが出てこないのである。
 非常にくぼたまことらしい一作なのだが……同じ『サンレッド』系ではあるのだが……どうしてここまで差が付くのか。やっぱりサンレッドとヴァンプ将軍がいい味出し過ぎていたということか。そりゃまああの2人に並ぶキャラクターが簡単に作れたら誰も苦労しないってやつだ。

【坂道のアポロン】
 『あおざくら』の近藤と土方もそうだったけど、仲違いしていてもこうしてきちんと仲直りできるのがいいね。特に今回の『アポロン』ではジャズのセッション(って表現で合ってる?)で息を合わせて(ある意味では合っていない?)ってシチュエーションがいい。完結していてあと何冊ぐらいという情報を持った状態で読んでいるけど、終わるのが惜しい、ずっと眺めていたい気分にもなる。けれどいつか終わりが来る、それは現実の青春時代と同じ必然なのだろう。

【眠らないイヴ】
 魔夜峰央作品。サンタクロースの孫イヴを主人公としたショートショート。魔夜峰央作品らしく(?)パタリロが出てくる回や『アスタロト』と同ネタ回があったりする(後者はさりげのないディスり)。全体的にらしい感じのする話で、特に強引な設定を強引な説明で無理やり納得させてしまうあたりは魔夜峰央の漫画読んでるなあ、と。まだ連載続いている?ような感じだが、次に単行本が出るとしても10年15年先の話になるそうで。その時に私が買うかどうかはちょっと分からない。

【リコリス・リコイル】
 なんかもうちょっと時間かけるのかと思ったけど、たきながデレるの早かった。そして表紙に出て来てるウォールナットの掘り下げがもっとあるかと楽しみにしてたらほとんど出て来ない。あと、ツイッターで見たことのある超有名シーン「さかな〜」「チンアナゴ〜!」もあるが、ちょっと作者の気合が空回りしてる気がした。

―――――
 あれっ。今回も全タイトルにコメント入れたかな?
 新刊は5冊。可もなく不可もなく――という表現があるが、私の大学での単位の評価が「優・良・可・不可」の4段階だったのを思い出すと、「可もなく不可もなく」ってどういうことだ?って思ったり。ま、それはともかく、先月の3冊が「不可」とすると今月の5冊は「可」だ。ギリギリセーフで単位取得! 7冊ぐらいになると「良」で、10冊だと文句なしに「優」。
 漫画本体の感想じゃないのでこっちに。電子版で買っている『一歩』のサムネイルの左横に「マガジンコミックス」と書かれた縦帯が入るようになった。違うんだよ。そこに巻数表記して欲しいんだよ!(集英社系は巻数が入ってて見やすい、と以前から絶賛している)
 既刊は後半部分でちょくちょく入れ替え。『悪友の俺が〜』は略称『悪ポン』。『魔奴愛』のスピンオフでタイトルはそっちに寄せているが、略称の付け方は世間でよくあるタイプに。ちなみに『魔奴愛』の公式略称は『まどめ』とひらがな表記になっており、スピンオフのタイトルの最後のところもそうなっている。『アースカイザー』はアマ○ンであまりにも安くなっていたので買ってみた。侃侃諤諤でKindle版の漫画取り扱うのは初になる(元々『狐のお嫁ちゃん』は「Unlimited」にお試し加入したときに読んだのが始まりで、その時は「購入」ではなかったので感想文では取り上げなかった)。『眠らないイヴ』は『翔んで新潟』同様魔夜峰央作品で、こちらも実質単発だ。来月はココだけが入れ替わる予定。

(2024.07.31)
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