【婚約破棄された令嬢を拾った俺が、イケナイことを教え込む】 ナタリア・魔法学院編完結。姉妹の感動の再会シーンは例によってうるっときた。もう涙腺さんに仕事を期待するのは諦めます。そして続くナタリアの天使の微笑み「アレン先生、あなたに会えてよかった」――からの完全ブチ切れモードの落差が本作の醍醐味である!! そんな感じの締まらない章末だったが、それがいいんだよ。
小説版現状最新刊の3巻の内容へと突入……あー、やっぱり転生設定は消したのかなあ。なくてもいいとは言え、あれはあれでちょっと面白かった。やはり「天○」が引っ掛かったのだろうか? でもちょっと名前もじるとかすれば全然問題なさそうなので(「天七」とか)、普通にボツになったか。
>ギリギリ法に引っかからないレベルの裏工作
洗脳に脅迫、賄賂って……めっちゃ引っかかってるんですが!? グレーですらない真っ黒ゾーン!! どの辺がギリギリなのか、是非一度アレン先生の見解を聞いてみたい。
【ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王】 魔王が勇者に「世界の半分をくれてやろう」はゲームやったことない私でも知っている定番。アバンが迷うことなく断るのも“原作準拠”――なのだが、ちょっとここで考えた。ハドラーが魔族を、アバンが人間の支配する、ってのは実は人間側にとってそんなに悪い話ではないのでは?と。アバンなら賢王となってくれそうで、それでハドラーが満足して魔族との“不可侵”条約が結ばれるのなら万々歳。ただ、『ダイの大冒険』の設定を見返すと、元々地上に人間、魔族は地下に暮らしていて、魔族は地上の“太陽”を求めて地上を侵略したんだっけ? だとすれば、魔族に地上の半分取られる感じか。それでもこの文明を見る限り、地上世界の隅々まで開墾しているとも思えず、未開の地を魔族の皆さんの好きなようにどうぞ、と割譲する手も(ハドラーがそれを呑むかはさておき)。なんでこんなに日和ったこと言ってるかというと、どうやら人間と魔族で身体能力が違いすぎるから。人間筆頭のアバンですらハドラーと“ステータス比較”をすれば問題にならないようで、ハドラーを倒したところで第二第三が現れてキリがない。ここはハドラーと和平しておいて、魔族側に人間を「地上で一緒に暮らす仲間」という意識でも植え付けて置く手もあったのではないかと。このプランを実行するには、理知的で話し合いが通用しそうなガンガディアが死んでしまったのは惜しいところ。ま、こういう話も“現実”にはハドラーの裏にバーンがいて成立しないんだけど。
というわけで予想外にさっくりバルトス戦が終了し、最終決戦へ。それすらも一気に最終局面に突入? 展開が早い早い。次の11巻で完結しそうだ。
>地上の魔王に…オレはなる!
いや、こういうパロディはこの作品には不要だと思うのだが。
余談。魔王の勇者に「世界の半分くれてやろう」から勇者が「ほんとー? じゃあいただきまーす」して、天界から天使が贈与税徴収に来る漫画があったなあ。あれはあれでちょっと気になるので、またそのうち気が向いたら買ってみようかな。
【SWEET DEAL】 2巻で完結ということから分かるように、(おそらく)打ち切り。その影響でいろいろと不完全燃焼に終わってしまっている。残念だが仕方がない……が、連載作品として始めた以上、もうちょっと何とか話をまとめるところまで続けられなかったのかなあ。
【ひねくれ騎士とふわふわ姫様 古城暮らしと小さなおうち】 “ツイッター”のおすすめに出てきて気になり……1巻発売直前のタイミングだったので勢いで買ってみた。
テーマとしては“ミニチュアハウス”を作る物語。主人公の騎士ルークスが、第七王女のクローニアに求婚(?)されて云々のところから話は始まる。クローニアには妖精の姿が見え、それが原因で周囲の人間から避けられる。古城で一人暮らしているクローニアの趣味は、その妖精のための家具を作ること。諸々あって、ルークスはクローニアに「世界で唯一の妖精専門の家職人」になることを勧める。
というメルヘンチックでふわふわした感じの漫画。あ、「ふわふわ」ってタイトルに付いてる単語やん(低い語彙力)。細かいところでツッコミどころはある――クローニアの住んでる城はボロボロですきま風が酷く、これでは冬が越せないだろう、というルークスの見立てだが、じゃあ去年どうてたの? クローニアがここに住み始めたの最近なの? その割にはいろいろ手慣れてる感じで……。クローニアの姉リアナが登場する。妹のことが大切な様子だが、いや、だったらボロい古城で一人暮らしなんかさせとくなよ――とまあこんな感じだが、そのあたりは気にしないことにしておく。
最近“ミニチュアハウス”に手を出したのでなかなかタイムリーな漫画と言える。めっちゃ面白いというわけではないのだが、テーマがいいのでそれなりに長く続いて欲しい。でも贔屓目抜きにすると、せいぜい3巻か4巻ぐらいかなあという気もしている。
【ドラハチ】 ようやくちょっと面白くなってきたかも。敵チームが使ってるのが「AI監督」という、漫画ならではのちょっとぶっ飛び気味の設定もいい……選手が若干離反している気がするのだが、それはいいのだろうか?(笑) リードと駆け引き、奇襲といったあたりで黒金八郎も活躍するが、いかんせん打撃力が低いのが悩み。彼の目的はチームを優勝させることではなく、シーズンMVPを取ることなのだから。というわけで次は、この巻の後半に登場した敵チームの捕手から打撃について何か学び取るターンが始まるのかな?
ご当地アイドルという「丹ちゃん」(可愛い)が登場する。始球式でワンバンになりかけたところ、八郎が手を伸ばして捕球し“ノーバン始球式”を成功させる。この一幕にどんな意味があったのだろうか。巻末には丹ちゃんのキャラクター設定画まで出てくる。今回限りのキャラではなくこの後も出番があるということか? 彼女が再登場して考えられる展開は、八郎にモーションかけて三角関係に……いつもの当たらない予想だが、これは結構自信ある!
【TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには】 えーっ、そこでおかんが戦うのかよ! いや、ただ者ではないとは思ってたけど、またえらく設定ぶち込んだなあ。
それはともかく、ここに来てツヨシが形はどうあれ敗北する。しかも二度(同じ日に二度負けると勇次郎の顔が浮かぶね)。一度目は照相手に“戦る気がない”感じの、二度目は母親の掌底?で失神。照はともかく、ツヨシ母はツヨシに勝てることが分かった――タイトルが否定されてしまったぞ!!
【昭和のグラゼニ】 昭和の野球史をなぞる漫画、になりつつある。普通に野球して欲しい。
【いびってこない義母と義姉】 ん〜、学園編はちょっとイマイチかなあ。どっちかというと「出オチ」系漫画なので、6巻も続けば苦しくなってくるのはしょうがないけど。
【転生したらスライムだった件】 トレイニーさんが初登場時と比べて随分堕落というかラミリスに毒されてる気がする。とは言え冷静に思い出すと、出されたポテチをごっそり食べたり差し入れのシュークリームを1人で4個食べたりとなかなかお茶目な人だった(精霊なので人って表現は違うかもだが)。この陣営でまともなのは、リルムに召喚された悪魔であるベレッタただ一人(悪魔なので人って表現は違うかもだが)。しかしこの巻でリルムはマスター権限をラミリスへと移してしまう……ベレッタも近日中にラミリスに染まってしまいそうだ。
アトラクションとしての地下迷宮を作る、とわいわいやってたところにミリムが合流。ラミリスと仲良く喧嘩し始めて収拾が付かなくなり、リムルは念話でシュナにおやつを要請する。次のコマでシュナが一喝――「喧嘩してる人にはオヤツなしです!」 このリズム感がいいね。もはやあちこちで使いまわされている基本的?な漫画的技法だが、ハマればいつ何度見ても面白い。
最後にちょっと気になるところを。リルムはミョルマイルをテンペストに呼び寄せ、そして別のところではパティシエを勧誘したようだ。ちょっと人材集めすぎじゃないですかね。どことなくFAで四番バッターをコレクションしてたかつての讀○○人軍っぽい。
【こちら葛飾区亀有公園前派出所】 前にも書いた通り私が読みたかったのはもっと後半で、101〜150巻のセットを買うべきだった。しかし期待とは別ベクトルではあるものの、だんだんと面白くなってきた気がする。
【喰いタン】 なぜ連載当時に単行本買うのを途中でやめたか分かった。ちょっとワンパターンすぎる。ま、どっちかというと、そのワンパターンを楽しむ漫画なんだけど。
【ワンパンマン】 17巻を買った後に単行本を買うのを辞めたので、実に5年半ぶりとなる。この辺の話は、原作から話を膨らませているというか、丁寧に描写しているというか、悪く言えば引き伸ばしている印象を受ける(だから5年前に単行本買うのを辞めた)。「引き伸ばしている」と思っちゃうのは結局のところ、原作通りのところは面白いけどプラスされた話がイマイチに感じちゃうからかなあ。
【ローゼンガーテン・サーガ】 飽きた。
【チ。 ―地球の運動について―】 オクジーさん絶体絶命と思わせておいて何とかなりそうからのやっぱりダメだったか。捕まった後に起死回生の何かがあるのかと思ったけど、結局は処刑されてしまって「第二章完」の流れへ。
バデーニが自分の研究ではなくオクジーの日記を“残して”いたのはなかなかに心憎い。思ったより情に厚いではないか――と言えば本人は否定するだろう。「こうするのが地動説にとって一番いいからだ」ぐらいに言いそうだ。はたしてオクジーの“感動”を受け継ぐのは誰か。残り3巻しかないことを考えると今までの登場人物のうちの1人だと思う。と書けばもう1人しか残ってないように思える。なるほどノヴァクはそうやって最後までこの話に関わり続けるのか……?(いつもの当たらない予想(くどい))
【七つの大罪】 侃侃諤諤では初登場だが、人気作にして有名?かと思われるので紹介は省略する。以前100話か120話ぐらい無料開放されていたことがあり、途中までは読んだことがある。それに加えて1〜3巻は無料で配布されていたことがあるようで、電子書籍ソフトDolyの中にダウンロードされたデーターがあった。というわけで今回は4巻から、当面は月に3冊ずつ読んで行くことにした。
どこまで覚えているかというと、あんまり覚えていない。団長メリオダスの正体?と、王国のあれこれがどことなく『Helck』に似てたかなあというところと、あと「七つの大罪」最後に合流するメンバー。ちなみに七人で覚えているのは、4巻時点で出て来ている4人とその最後の1人で、間の2人がすっぽり抜け落ちている。今からどんなキャラだったかワクワクしている。
こうして読み返してみると、メリオダスの正体について序盤からめちゃくちゃ伏線張られていたんだなあ、と。これは普通に読んでいても「団長は実は魔神族では?」って思っちゃうよね。
>聖槍シャスティフォル
作品としてはこっちの方が先のはずだが、私は『魔奴愛』の方が先だったので――「シャスティフォル」って「シャスティル」と「フォル」を合わせたような名前だなあなんて(いずれも『魔奴愛』の主要登場人物)。ちなみに調べてみると、アーサー王伝説に出てくる剣の名前らしい。槍とは関係ないし、聖剣でもない?
【特攻事務員ミノワ】 前にどこかで(ツイッターのような気もするが違うような気もする)1話読んで気になっていた作品。現在2巻まで出ているが、完結したようでもなく一方で続きが連載されているような気配もないので未完のまま放置されていると思われる。あまりそうした宙ぶらりんの作品には手を出したくないのだが、2巻だし今回は敢えて突っ込んでみた。
暴走族の頭のミノワが弁護士事務所で働き始める、という物語。貧乏暮らしで妹を食べさせてやるために真面目に働く……だったらそれまで暴走族をやってたのは何やねんと突っ込みを入れたい気持ちもあるのだが、そこ深く考えちゃダメな漫画だと思う。
もうちょっと話に捻りを期待していたのだが、ゴリ押しが過ぎる。
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感想は最近では珍しく全部の作品に言及した。尤も辛辣な意見が多かった? 「そんなにも文句たらたらで読んでて楽しいか?」って言われそうだが、それでも読みたいんだから仕方がない。一応今までネガティブだった漫画で好転したものもあるので、トータルではプラマイゼロってことで(ホントにゼロか?)。
新刊は8冊――予定外が1冊増えて予定のが1冊消えた。いい感じで安定化してきたが、今月で『SWEET DEAL』が打ち切り、『勇者アバン』も完結が近そうなので安泰とは言えない。『ローゼンガーテン』も辞めちゃったしね。事実来月は少なくなる見込み。手っ取り早く行くなら週刊少年誌を積極的にチェックすべきなのは分かっている。週刊誌だと年に4〜5冊新刊が出る物が多いからね。でも橘雪翼はもうオッサンだから、少年漫画は感性が合わなくなってきてるんだ……(悲哀) 次点でヤングマガジンとかの青年誌あたりを狙うべきなんだけど、あの辺もイマイチピンと来ない。前途多難だ。
5月ということで既刊は大幅入れ替え。やや少なめに見えるのは「GW枠」があった関係で、来月からは前期より増える。ボリュームとしては15冊以上? 『喰いタン』『ワンパンマン』『七つの大罪』は一度読んだことがある(『こち亀』も覚えのある話が増えてきた)ので、「読んだことのない」数を極力減らさないようにしたらこんな感じになった。『七つの大罪』は何巻から未読ゾーンに入るか分からないのだが、全41冊と冊数も多いので、飽きない限りは最後まで月3冊で行こうかなと(最終月は“当然”2冊だが)。もちろんその後は、続編の『黙示録の四騎士』も視野に入っている。
(2024.05.31)
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