2024年4月に読んだ漫画

タイトル巻数評価
< 新刊 >
  Dr.STONE 27  ☆☆☆★
  怪獣8号 12  ☆☆★
  ぐらんぶる 22  ☆☆★
  ドルおじ #ドールに沼ったおじさんの話  ☆☆★
  あおざくら 防衛大学校物語 32  ☆☆☆★
  Q.E.D.iff −証明終了− 27  ☆☆★
  ないない堂 〜タヌキ和尚の禍事帖〜  ☆☆★
  トリリオンゲーム  ☆☆☆★
< 既刊 >
  転生したらスライムだった件 22  ☆☆☆★
  こちら葛飾区亀有公園前派出所 83  ☆☆★
  こちら葛飾区亀有公園前派出所 84  ☆☆★
  もののがたり 15  ☆☆★
  もののがたり 16/完  ☆☆☆
  ローゼンガーテン・サーガ  ☆☆★
  ベー革  ☆☆★
  チ。 ―地球の運動について―  ☆☆☆
  Dの十字架  ☆☆★
  Dの十字架 6/完  ☆☆☆
  大長編ドラえもん 21  ☆☆☆
  昭和のグラゼニ  ☆☆★

 

【Dr.STONE】
 一度は完結した『Dr.STONE』が、短期連載?で限定復活!
 お次のネタは「タイムマシン」! “未来から石神百夜のメッセージが届き”色めき立つ……が、そうだった、この漫画そういう漫画だったよ。またしてもお前かホワイマン、お前の仕業だったか。この漫画だけ読んでたらこんなのに引っ掛からなかったような気がするんだけど、いろんな漫画見てるからね。作中に出てきた「自分の信じたい話であれば怪しいウソにも飛び付く」と似たようなもんで、そういう“ハッピーエンド”をどこかで期待してるからまんまと騙されちゃうんだ。とどのつまりは、そういう話作りしちゃう稲垣理一郎の勝ちなんだけどね。

【怪獣8号】
 保科対12号の決着だが……漫画描くの下手なんか? 最後はおそらくこれ、10号の尾が上から落ちてきて12号の核を貫いているのだが、そのコマで何が起きたかが分かりにくい。
 前回に「ネットで『エヴァのパクり』という評判を見たが」という話をした。11巻の時はそれほどでもなかったのだが、今回より色濃くそれを感じた。14号が、姿形こそ違えど「ラミエル」(正八面体の青いやつ)を連想させる。外見は「モノリス」なのだが、『エヴァ』ではゼーレの人たちで印象的なものだし……。最後出てくる大量の大型怪獣も「エヴァ」ないしは『ナウシカ』の「巨神兵」。『エヴァ』ではないが、少し戻って保科の必殺技「十二単」も『るろ剣』の「九頭竜閃」みたいだなと思って読んだ。一つ一つは「過去作品の何かに似るのは仕方がないかな」って思えても、こうも連続されるとだんだんと苦しくなってくる。
 今回はとことんケチをつけてみようと思うので、保科が吹っ切れるところに関しても注文付けておこう。10号に激励されてってところが気に食わない。やっぱりここは、「頭では諦めているはずなのに気付いたら体が勝手に刀を握っている」みたいな感じにして、「どうして僕は勝てないと分かってるのに戦ってるんだろう?」となったところで10号に「そりゃお前、楽しいからに決まってるだろ!」って言われて自分の本当に気付く――という流れが私としては好きだったな。

【ドルおじ #ドールに沼ったおじさんの話】
 俗に言う「人外」デザインのドールが出てくるが……一般人ないしは初心者が見たらぎょっとするのは普通だぜ。いや、私もそこは理解の範疇を超えている。いきなり話がハイレベルになった。
 スターレットのパーツ集め、2つで134万円とのこと……いやほんとヤバい世界だ。こんな風にハマらなくて良かったと心の底から思う……いや、これは漫画なんだけどね(笑) 

【あおざくら 防衛大学校物語】
 夢が出来た近藤学生、土方とかなり打ち解けてきたなーというところで落とし穴にハマる……というか墓穴を掘ってしまう? ま、これもあれだ、後から見れば雨降ってなんとやら、になることを願おう。

【Q.E.D.iff −証明終了−】
 前半が「ドールハウス」、後半が「寝台列車」舞台の事件……どちらも私に刺さるキーワードだ(笑) ちなみに先日の「アリス紅茶店」は「ミニチュアハウス」と表現したが、「“ドール”ハウス」として「L・M・T」カテゴリーに押し込む計画もあった。けどまあ、「ドールではないなあ」といことで無難な形にした。
 閑話休題。物語としてはいつもの(低空飛行気味の)感じだが、水原可奈の大学進学に向けてというストーリーが進行中? 30巻ぐらいで進学させて、また1つの区切りでも入れる予定なのかな?

【トリリオンゲーム】
 先月書いたあれは的外れかな? 普通に現在軸の方は諸々のカタが付いた後のエピローグに繋がるところなのかもしれない。
 ハルが会社を去り、敵曰く「飛車落ち」状態になったトリリオンゲーム。右往左往するガクと凛々を見ていると飛車落ちどころの騒ぎじゃない。ハル一人で大駒2枚飛車角の役割果たしてたんじゃないか。だが、会社は去っても裏でしっかり動いていたハル。むしろこの方がこっそり動けてやりやすかったとか? 敵を騙すにはまず味方からというが、そんなノリを感じる。飛車落ちと見せかけて盤外で竜王竜馬として動く。漫画としても二枚看板の主役のはずだけど、どーしてもハル一方に活躍が偏ってるなあ。

【転生したらスライムだった件】
 前の巻の冒頭でルミナスに気になる場面があった。ナレーションがルイに邪魔されて「なぜなら(中略)大切な大切な――」で途切れちゃったところ。それがこの22巻で一気にどうでも良くなった(笑) ルミナスお前……ていうかヒナタさん逃げてー(棒読み) ルミナスの視線はリムルとそれと同類だわよー(棒読み) っていうかあんたたち、魔力感知ってそういう風に使うものなの!? リムルも2巻あたりでドワーフの街のエルフのお姉ちゃんいる店で“そういう”用途に使ってたよね?(そんときゃ全部躱されたけど)
 幕間ページの「温泉を満喫するルイ」からの巻末おまけのギュンターさんが面白すぎる。そうかルイ、テンペストのおもてなしでツヤツヤになって帰って来たか。確執ってそうやって深くなっていくんだよなあ(他人事)。

【もののがたり】
 完結。表紙の通りハッピーエンドで、そしてちょっとコメディっぽさもある賑やかな終わり方。
 全16巻、トータルで振り返ると……バトル系の漫画だと思うのだが、そのバトルの描写が私には合わなかったかな。場面場面でキャラがどういう動きをして、攻撃がどの程度有効だったのか、そういうのが分かり辛かった気がする。物語のテーマとかキャラは良かったんだけどなあ。

【ベー革】
 うーん。相変わらず「革命」感がないなあ。これならよっぽど『Dreams』の久里武志の方が野球をレボリューションしてたぜ。というか、主人公は誰なの? 入来ジローなの? 監督なの? ここまで4巻、ジローが野球の試合もしくは練習しているシーンほとんどなし。この巻で始まった春季県大会はスタンドで応援する係り。一応その最中に「自分に何ができるか、何をすべきか」を掴みかけてるシーンがあるが、既にここまで4巻使ってるわけ。次の巻でどんな展開になるか分からないけど、仮に県大会が悔しい結果に終わって夏に向けて――というところでようやく主人公の出番来るとしたらちょっと導入が長すぎないかな。
 2024年前期の中では期待の作品だったのに、続きを買うかどうかかなり微妙なラインになってしまった。ま、一応5巻買ってみて、そこで判断かな。

【チ。 ―地球の運動について―】
 タイトルの「チ」は「地球」の「地」だと思って読んでいたわけだが、「知」と「血」という意味も兼ねていたようだ。全8巻中の約半分のところで作品の真のテーマが明らかになった?
 文字を学び始めたオクジーにバデーニがどういう反応をするか……肯定的か否定的か楽しみにしながら次のコマに目を移すと後者だった。「誰にも文字が扱えたらゴミのような情報で溢れ返ってしまう」は現代のインターネットを揶揄しているのかも。20年前なら理解できないセリフだったかもしれないが、今なら妙に納得してしまう(って他人事のように言ってるけど)。ところがそのあと、バデーニはオクジーの日記を読んで、明らかに、部分的ではあるが態度が変わる。オクジーの日記に何が書いてあったのか。何がバデーニの心に刺さったか。それはこの4巻では全く分からない。分からないまま物語は進んで行き、再び異端尋問官ノヴァクのお仕事の時間が始まる。オクジー絶体絶命なシーンで「5巻へ続く」。構成が意地悪過ぎるんじゃないか?(笑)

【Dの十字架】
 やはり沢木があの時、乱次郎の目を躊躇なく回収しようとしたのは伏線だったのか。地球外生命体ならぬ地球外AIが真の黒幕というのはどことなく『Dr.STONE』を思わせる。あちらは石化光線が、こちらは「Dの遺産」が地球外の技術で作られたと言われればなるほど納得してしまう。そして現在の現実世界はAIの話題で盛り上がっているが、それをちょこっと先取りしたような印象も?(本作の完結は3年ほど前)
 しっかしちょっと設定が凝りすぎというか、最後で詰め込み過ぎたというか。特に6巻が急展開すぎる。もうちょっとじっくり、2冊ぐらいでやれる内容だったような気もする――が、私は我儘ななので、長けりゃ長いで「ダラダラし過ぎ!」って文句言いがちである。ま、終わり方自体は綺麗だったのでそれで良しとしよう。

【大長編ドラえもん】
 いつもの、という感じの安心して見られる『ドラえもん』。大人視点――特に私のようなひねくれ者が見るといろいろとあるのだが、この作品についてそれを言うのは野暮というものだろう。

―――――
 別れと再会の4月になった。別れはもちろん、今回分で完結した『もののがたり』と『Dの十字架』……まあ私が今月読んだってだけで両者既に完結済みなんですがね。再会は『Dr.STONE』――再会じゃなくて再開してもらってもよくってよ? 他、完結ではないが『ベー革』と任意のお別れをしようかとも思ったのだが、あと1冊読んでみることにする。既に出てるし。
 『トリリオンゲーム』の新刊を発売に合わせて買うのは今回が初。そして久々の「ビックコミック」系の単行本になる。多分だけどまだ電子書籍を導入していなかった頃の『正直不動産』以来? 「ビックコミック」は単行本の発売が月末である。つまり、読んだら即感想文書かなきゃいけないというプレッシャーがある。もっとも、読んでから時間を置くと諸々の感動(?)が薄れてたり、書こうとしていたことを忘れてしまったりする。月末に慌てて読み返して文章打ち込んだりもしているので、本来はいつ発売であれ読んだら即(メモ程度でもいいので)書き留めて行くのがベスト。何かこの辺は、学校の宿題を思い出すなあ。ま、紙書籍だった頃に比べると、「買いに行って売ってなかった!」とか「買いに行く時間がなかった!」とかの心配をしなくていいのは楽になった。

(2024.04.30)
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